レッドブル・ホンダRB16のフロアとホンダのロゴが掲載されているコークボトル部分、2020年F1ハンガリーGPにて
copyright Red Bull Content Pool

レッドブル・ホンダ、得意コースのハンガロリンクで「予期せぬ挙動が出ている」とホーナー

  • Published:

失意の結果に終わったF1第3戦ハンガリーGP予選を振り返り、レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表はRB16に「予期せぬ挙動が出ている」と述べ、クルマに課題を抱えていた事を明かした。

うねるような低中速コーナが連続するハンガロリンク。エンジン全開率はカレンダーの中でも最も低く、シャシーに定評のあるレッドブルが伝統的に得意としてきたコースであっただけに、土曜の苦戦ぶりは際立って見えた。

FP3で派手なスピンを喫したフェルスタッペンは辛うじて予選7番手を記録するも、そのタイムは最前列を独占したメルセデスはおろか、フェラーリやレーシングポイントよりも遅く、自身が昨年のハンガリーGPで記録したポールタイムよりも0.277秒遅かった。

強豪中の強豪ともあろうレッドブル・レーシングの一歩後退など一体誰が想像しただろうか? 予選を振り返ったクリスチャン・ホーナー代表は「今日の予選パフォーマンスはチームとして期待していたものではなかった。単純にスピードが足らなかった」と語った。

「マシンには幾つか予期せぬ挙動が見られた。原因を早急に解明する必要がある」

「マックスはソフトタイヤで楽々とQ3に進出したもののバランスが悪く、7番手よりも速いタイムを出すにはペースが足りなかった。Q3の2回目のラップでタイムを更新しようとしたが、新品のソフトタイヤが1セットしか残っていなかったため中古のソフトタイヤを履かざるを得ず、タイムを伸ばすことができなかった」

「これから明日のレースで最大限の結果を引き出すためにハードワークに取り組まねばならない。確実にポイントを獲得できるように対策を練ることが必要だし、今週末のクルマの挙動を理解しなければならない」

実際のところ、ハンガロリンクでのRB16はどのような状態だったのだろうか? フェルスタッペンは「アンダーステア​​にオーバーステアそれにグリップ不足。トップスピードもあまり出ていない」と述べ、あらゆるエリアに課題を抱えていた事を明かした。

「何故かは分からないけど、昨年はこのコースでマシンバランスが凄く良かったのに、今年は明らかに何かが上手く機能していない」とフェルスタッペン。

「今週末はここまでの全体的にトリッキーだった。どうしてこれだけ色々と変更を施しているのにタイムが上がらないのか。その原因を理解するのは難しい」

「このコースでは第2セクターに合わせたクルマが求められるんだけどバランスが上手く取れていない。7番グリッドだから、決勝ではスタートでトラブルに巻き込まれないように気をつけて、幾らかポイントを獲りたい」

もう一台のRB16をドライブしたアレックス・アルボンはQ2敗退を喫し13番手に沈んだ。この結果に対して、アルボンより速い12番手タイムを刻んだウィリアムズのジョージ・ラッセルは、実力的に言えばアルボンがこの位置に沈む事などあり得ないとして、レッドブル・ホンダに問題を解決するよう訴えた

クリスチャン・ホーナー代表はアルボンの予選について「トラフィックの影響があったためQ2で理想的なアウトラップができず、Q3に進むのに十分なタイムを出すことができなかった」と説明したが、アルボンは自身の力不足も一因である事を認めた上で「あらゆる事が少しずつ影響した」「正直に言うと幾つかの問題があった。チームと面と向かって話し合って、次に向けてより良い準備ができるようにしたい」と述べ、問題はトラフィックだけではなかったと語っている。

F1ハンガリーGP特集