レッドブル代表ホーナー、ペレスへの苛立ち隠せず叱責…3連続走路違反でF1オーストリア予選Q2敗退
Published: Updated:
レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表はF1オーストリアGP予選を経て、3周連続でトラック・リミット違反を犯してQ2敗退を喫したセルジオ・ペレスに対する苛立ちを隠す事ができなかった。
マックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得した事からも明らかなように、RB19のポテンシャルを持ってすれば無理をせずともQ3進出は可能であったはずだが、ペレスは3回のフライングラップ全てで走路違反を犯し、タイム抹消により15番手でノックアウトした。
ホーナーは予選を終えて英「Sky Sports」に対し、ペレスがトラック・リミットに関するチームからの警告を聞かなかったと不満を漏らし、上位グリッドがほぼ約束されていただけに「イライラする」と語った。
「今日の彼にはマックスのタイムに匹敵するペースがあった。それに1列目か2列目を楽に取れるクルマがあった。単に、白線の内側に留まれば良かったんだ」
「1回目の違反があり、2回目と続き『チェコ、兎に角、白線内に留まれ』そして3回目。これで終わりだ」
「やれたはずなだけに心底、悔しい。ポールを取れたのは良かったけど、完璧とは感じられない」
「彼がようやく好転し始めたと思っていただけに本当に残念でならない。もちろんチームとしては、少し接近してきているフェラーリ2台に対して、チェコが本来あるべき場所にいないことで1台のレッドブルで彼らと対峙しなければならない事が不満だ」
ペレスが予選最終ラウンドのQ3を逃したのは4戦連続だ。
ペレスと同じようにフェルスタッペンもQ1とQ2でラップタイムを削除されたが、その後は確実に走路内に留まり、4戦連続のポールポジションを確保した。
「少なくとも(フェルスタッペンは)『白線内に留まれ』に応えた。彼はホイールがラインの内側に収まる事を確認するために保守的にラップを重ねた」とホーナーは続ける。
「もしそうしなければ、最終セクターでもう少しタイムを縮められただろう。少し自制してドライブしたんだ」
パフォーマンス不振とミスが相次いではいるものの、ホーナーは「誰もがチェコを全面的に支持している。彼の後任について話している人々は的外れだ」と述べ、サード・ドライバーのダニエル・リカルドを含む後任説を一蹴した。
当のペレスは、3回の違反の内の最初の2回については公正な判断だと認めたものの、3回目のトラック・リミットに関しては、前方にいたアレックス・アルボン(ウィリアムズ)による影響を考慮しなかったとしてスチュワードに批判的だった。
「アルボンだと思うけど、最終ラップで遭遇して止まりきれずに真っ直ぐに行ってしまったんだ。コンマ1秒か、単に真っ直ぐに行くよりも多くを失ったと思うけど、スチュワードは僕がブロックされたとは見なさなかった」とペレス。
「自分でコントロールできることはたくさんあるけど、残念なことにあれについてはそうじゃなかった。せっかく良いラップを締め括ろうとしていたのに、突然妨害されてぺナルティを受けるなんて、僕はシステムが間違っていると思う」
幸いにも今週末はもう一つの予選、イベント2日目のシュートアウトがある。汚名挽回となるだろうか。