ハイテック、2026年F1参戦申請を公表…カザフスタンの大富豪から資金調達
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ジュニア・シングルシーターの名門チーム、ハイテックは2023年6月26日(月)、2026年のF1参戦に向けて国際自動車連盟(FIA)に申請したことを明らかにすると共に、親会社のハイテック・グローバル・ホールディングスがカザフスタンの大富豪、ウラジミール・キムに25%の株式を売却した事を明らかにした。
62歳のウラジミール・キムは銅鉱山会社のKAZミネラルズやビジネス航空会社のコムラックス・グループ、RBK JSC銀行等を営む実業家で、その資産は50億ドル(約7,100億)とも推定されている。
ハイテックへの出資についてウラジミール・キムは「私にとってモータースポーツは長年に渡る個人的な関心事だった」とした上で「ダイナミックな魅力、露出、企業間マーケティング、そして急上昇する人気は、個人的にも商業的にも私の野心と合致するものだ」と付け加えた。
F1への参戦申請についてハイテックのオリバー・オークスCEOは「ハイテックが世界最高のチームと肩を並べて競争するに際して、適切な人材、経験、リソースのすべてを持ち合わせている事を証明する」ものであるとして、ウラジミール・キムとの提携は「ハイテックの成功を更に発展させると共に、野望の達成に向けて今後数年間に渡って取り組む上で貴重なものになるだろう」と主張した。
2025年、26年、27年のいずれかにグリッドに加わる新規参戦チームの申請期限は当初、6月末までに決定するとされていたが、申請期限が2週間延長されたことから7月中旬になるものと見られている。
ハイテックの他には、最有力候補のアンドレッティ・キャデラックや、BARの元F1チーム代表であるクレイグ・ポロックが指揮を執るフォーミュラ・イコール、パンテーラ・チーム・アジアが申請したものと考えられている。
新チームの入札に関する決定に際してはFIAだけでなくF1が関与するが、必ずしもグリッドが増加することを保証するものではなく「FIAおよび、またはF1商業権保持者が適切と判断した申請者がいない場合、新たなF1チームは選出されない」としている。
英国シルバーストンを拠点とするハイテックはFIA-F2選手権とF3、F4に参戦している。F1直下のF2ではレッドブルの支援を受けるアイザック・ハジャーとジャク・クロフォードのコンビを起用。F3ではレッドブル育成のセバスチャン・モントーヤ、アルピーヌ育成のガブリエレ・ミニ、そしてウィリアムズ育成のルーク・ブラウニングを走らせている。