ハイドフェルド設立のFGシリーズ、複数のデジタル画面を搭載する新たな電動フォーミュラ「FG-Twin」を発表
元F1ドライバーのニック・ハイドフェルドと元マヒンドラFEチーム代表のディルバグ・ギルが立ち上げた新たな電動フォーミュラ「FGシリーズ」が2025年の初シーズンを前に、「FG-Twin」と名付けられたマシンのビジュアルを初公開した。
フォーミュラEの登竜門として設立されたこの新しいシリーズは当初、ACEチャンピオンシップと呼ばれていたが、後にフォーミュラGへと改称され、昨年11月に「FGシリーズ(FG series)」へと変更された。
最大出力350kW、約470馬力のモーターを搭載する「FG-Twin」と命名されたこのクルマは、後輪と四輪の両駆動方式で走行することが可能で、1つのクルマで「FG1」と「FG2」という2つの選手権を争うことから、各コンポーネントを迅速に交換できるようモジュラー方式が採用される。
FG2は、このシリーズのエントリー部門という位置づけで、プロドライバーを目指す若手の訓練を目的としており、出力も低く設定される。
一方のFG1は、経験豊富なプロドライバー向けに設計されており、パワーのみならずダウンフォースも増加され、車両セットアップの自由度も高い。
いずれも環境に優しく、参加チームの懐にも優しいというのがアピールポイントの一つだ。
FG-Twinの設計はギルとハイドフェルドに加えて、ハリウッド映画「オブリビオン」や「トップガン・マーヴェリック」などの制作に携わったコンセプトデザイナー、ダニエル・サイモンが担当した。
最大の特徴は、近未来的な外装に搭載される複数のデジタルスクリーンだ。バッテリー残量やレースポジション、ファステスト・ラップ記録者などを表示し、観客やテレビ視聴者にリアルタイムで様々な情報を提供する。
FGシリーズは今年後半にスケジュールを確定し、2025年の初シーズンに向けてクルマの生産を開始する予定で、ドライバーやチームなど、詳細については今後数か月以内に発表される見通しだ。