アンジェラ・カレンとの別れはハミルトンの決断、とメルセデス
Published:
2016年以来、7年間に渡って週末におけるルイス・ハミルトン(メルセデス)の殆ど全ての面倒を見てきた専属パフォーマンスコーチのアンジェラ・カレンが突然パドックを去ったのは、カレンが「自分の夢を追いかける」道を選んだからではないようだ。
ハミルトンはF1サウジアラビアGPの初日、長年連れ添ったカレンとの別れをInstagram上で発表し、彼女のおかげで「より強いアスリート、より良い人間」になれたと賛辞を送った。
その中でハミルトンは、カレンは「自分の夢を追いかけるために次のステップへと進む」と綴ったが、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフはSky Sportsとのインタビューの中で「驚いてはいない。なぜならハミルトンはしばらく前から変化を求めていたからね」と語った。
ウォルフはまた、会見の中で「彼が決めたことであるならば、彼がどんな方向に進もうとも我々は間違いなく彼をサポートする」とも述べ、ハミルトンによる決断が関係解消の理由との考えを改めて示した。
「アンジェラは長い間、仲間の一員だった」とウォルフは語る。
「如何なるチームであれ、それが親しい間柄であろうが、そうでなかろうが、変わらず静的であり続けるという事はない。我々は誰もが人として、組織として成長する。そして物事が上手くいかなければ、そのことに正面から向き合って変化をもたらす必要がある」
「アンジェラは今後も変わらずチームのマスコット的な在であり続けるだろう。発進するクルマより大きな声を出せるのは彼女だけだ」
ハミルトンとメルセデスにとって2023年シーズンは非常に厳しい形で幕を開けた。勝利を目指して開発された「W14」は期待されたようなパフォーマンスを発揮できず、開幕バーレーンGPではレッドブルやフェラーリはおろか、アストンマーチンにまで敗れ去った。