発表迫るF1新規チーム入札、アンドレッティ当確を示唆するFIA会長…5団体”以上”が応募
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国際自動車連盟(FIA)のモハメド・ベン・スレイエム会長によれば、新規F1参戦チームの評価プロセスには「5つ以上」の団体が応募した。7月15日までに新たなF1チームが決定される見通しで、アンドレッティは当確といった状況にあるようだ。
FIAは現在、応募者の中から2025年、26年、27年のいずれかのシーズンよりF1に参戦する「少なくとも1チーム」を評価・検討している。コンコルド協定はF1グリッドの上限を12チームと定めているため、最大2チームが承認される可能性がある。
ベン・スレイエムは7月5日(水)のAP通信とのインタビューの中で、F1への参加を希望するチームが「5つ以上」あった事を明かし、マイケル・アンドレッティ率いるアンドレッティ・グローバルとGMの共同プロジェクトが承認される可能性を示唆した。
ベン・スレイエムは、FIAの存在意義は「モータースポーツを促進する」ことにあり「参加基準を満たしたチームを拒否する事はできない」として、「私がGMにノーと言う姿が想像できるだろうか?」「一体どうして我々はGMを拒否できるのだろうか?」と問いかけた。
「つまり、この件に関する常識は何処にあるのかという事だ。GMはヘビー級だし、彼らがアンドレッティと来るならば、それは我々の誰にとっても歓迎すべき事だ」
マイケル・アンドレッティは2021年、F1参戦を念頭にザウバー買収を試みたものの交渉は決裂。その後、資金提供者を確保し、2億ドル規模の予算を投じてF1プロジェクトの本拠としての活用を見込む新本社の建設を着工。更にはGMの支援を取り付け、FIAにエントリーを申請した。
分配金が減少することから現行チームの大半は新規チームの追加に反対しており、F1の商業権を保有するリバティ・メディアのグレッグ・マフェイCEOも否定的な姿勢を見せていたが、このほど方針を転換した。
6月末に行われた米顧問サービス「ウォーカー・アンド・ダンロップ」の対談インタビューの中でマフェイは「このスポーツとファンに多くの価値をもたらす事ができるチームが、何らかの合意に達することは想像に難くない」と語った。
「5つ以上」の団体についてベン・スレイエムは具体的な名前を挙げていないが、カザフスタンの大富豪、ウラジミール・キムから資金を調達したハイテックが申請を公表している他、BARの元F1チーム代表であるクレイグ・ポロックが指揮を執るフォーミュラ・イコール、パンテーラ・チーム・アジアなどがエントリーしたものと考えられている。
FIAはイギリスGPとハンガリーGPに挟まれる週末の7月15日までに決定を下す見通しだ。GMモータースポーツのコンペティション担当エグゼクティブ・ディレクターを務めるエリック・ウォーレンが米「NBCスポーツ」とのインタビューの中で明らかにした。
ベン・スレイエムはまた、「将来的には中国メーカーを迎え入れるかもしれない。我々は今、中国人ドライバーを抱えているが、中国のOEMが加わる事を想像してみてほしい」とも述べ、アメリカンチームの参戦に加えて、モータースポーツの持続可能性を追求するという観点から、中国の自動車メーカーのシリーズ参戦を望んでいる事を明らかにした。
周冠宇がアルファロメオと契約を結んだ事で、2022年に史上初となる中国人F1ドライバーが誕生した。F1とリバティ・メディアは中国にサテライトオフィスを設ける事を計画しており、2024年には中国GPが5年ぶりの復帰を果たす予定だ。