ペレス忘れ物事件の裏話…フェルスタッペンは過去の絶対王者達とは何かが違う、と古残F1ジャーナリスト
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僚友セルジオ・ペレスが忘れ物をした際の対応を引き合いに出してベテランF1ジャーナリストのトム・クラークソンは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は過去の絶対王者達とは「何かが違う」と指摘した。
21世紀のFIA-F1世界選手権では、ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、そしてルイス・ハミルトン(メルセデス)の3名が絶対的王者として一時代を支配してきた。
ドライバーズタイトル3連覇に向け、2023年の開幕12戦で10勝を挙げている25歳のオランダ人ドライバーは、先の3名に次ぐ新たな一時代の覇者となる可能性がある。
ベルギーGPを経て収録されたポッドキャスト「F1 Nation」の中で、フェルスタッペンの圧勝はF1にとって好ましくないものになるだろうか?と問われたクラークソンは、ペレスが忘れ物をした際の裏話を明かし、スポーツの人気は競技面での物事だけで決まるわけではないとの見方を示した。
「彼との会話を通じて思うに、マックスはハミルトンやベッテル、シューマッハのような、これまで勝ち続けてきたドライバーとは何か違う」とクラークソンは語る。
「彼の周りにはハミルトンやベッテル、シューマッハの周りにあったようなスターダストがない」
「マックスはパドックで立ち止まっておしゃべりをする時、私を感動させてくれるドライバーだ。この典型的な例が(ベルギーGP後のレース後)記者会見の後に起きた」
「チェコが飲み物のボトルをソファの横に置いていったため私はそれを拾い、レッドブルに届けようとパドックに戻るために歩いていた」
「すると、たまたま近くにいたマックスが駆け寄ってきて、『なんで僕らのドリンクボトルを持ってるの?』って聞くんだ」
「『君のチームメイトが記者会見場に忘れていったんだよ』と答えたら、『僕が渡そうか?』って言うんだ」
「私が『そうしてくれると助かるよ』と答え、それを渡すと、彼は走り去っていった」
「私は思わず、このグリッドにいる他のドライバー、特にスタードライバーの中で、一体どれだけのドライバーが彼と同じ事をしただろうかと考えてしまった」