レッドブル:2018年F1マシン「RB14」解説 / 比較画像とエンジンスペック・主要諸元

RB13とRB14のマシンサイド比較

アストンマーチン・レッドブル・レーシング(Aston Martin Red Bull Racing)の2018年F1マシン「RB14」が、2月19日に正式発表された。搭載されるルノー製パワーユニットは「TAG HEUER ENGINE」のバッジがつけられ、タグ・ホイヤー名義ととなる。

お披露目されたカラーリングは、秘密保持のために紺と白の迷彩柄が施されているが、1回目のプレシーズンテストで正式なカラーリングが発表される予定となっている。

RB14 写真ギャラリーと解説

発表されたのはレンダリングCGではなく実車写真。2018年シーズンのF1でチャンピオン争いを目指すRB14は、空力の鬼才エイドリアン・ニューウェイが全面監修した車両となっており、大幅なパフォーマンス向上が期待されている。

レッドブルは慣例的にカモフラージュ柄を用いる。規則性のない模様の影響で細かなディティールが確認しづらくなっている。正式なカラーリングではないものの、十分にスタイリッシュな印象を与えるデザインだ。

リアウイングには今季からタイトルスポンサーを務めるアストンマーチンのロゴが大々的にプリントされている。

レッドブルはレーキ角(マシンを側方から見た場合のフロントとリアを繋ぐ直線の傾斜角)が激しいことで知られるが、公開された画像では今年のマシンがどうなっているのかを判断するのは難しい。

内部にエンジン冷却用のラジエーターを備えるサイドポッド側面Rは、かなりゆったりしているように見える。フロアは大きく取られており、マシン後方への気流を強く意識させるものとなっている。

様々な種類のエンジンカバーをテストするためだろうか?カバー周辺のパーツラインが複雑に入り組んでいるのが確認できる。

フロントの足回りは、メカニカルグリップだけでなくエアロ的にも大きな影響を与える。フロントのダブルウィッシュボーン式サスペンションは、かなり上方に設置されているようだ。

サイドポッドの吸気口は極めて小さく、正面からみるとかなりコンパクトに見える。インテーク下部は激しくえぐり取られたような形をしており大きなスペースを備えている。これらの形状が上手く作用すれば、マシン後方に向かう気流は整えられ、ダウンフォースの増加に寄与するだろう。

昨年ウィリアムズでF1キャリアに終止符を打ったフェリペ・マッサは、公開されたRB14を賞賛。空力的に大きく進化していると述べ、パフォーマンス向上を予想した。

昨年マシンとの比較画像

ボディーワークとバージボードエリアの違い、フロア面積の差異が際立って見える。フロントノーズ底面も大きく異なっているように思われる。

技術諸元・スペック

エンジン

型式 タグ・ホイヤー
排気量 1600cc
シリンダー V型6気筒 / 90度
バルブ 24
最高回転数 15,000rpm(ICE、レギュレーション規定)
最大燃料流量 100kg/h(10,500rpm以上)
オイル エクソン・モービル
重量 145kg(規約最低重量)

シャシー

型式 RB14
構造 カーボンファイバー / ハニカムコンポジット構造
フロントサスペンション プッシュロッド式カーボンファイバー製ダブルウィッシュボーン
アルミニウム合金製アップライト
トーションバー、アンチロールバー
リアサスペンション プルロッド式カーボンファイバー製ダブルウィッシュボーン
アルミニウム合金製アップライト
トーションバー、アンチロールバー
トランスミッション リバース付縦置き8速ギアボックス(油圧式パワーシフト&クラッチ・オペレーション)
ホイール OZレーシング製
フロント径: 13.7 ✕ 13インチ、リア径: 16.9 ✕ 13インチ
タイヤ ピレリ P Zero
ブレーキ ブレンボ製キャリパー
電気システム MESL標準電子制御ユニット
全幅 2,000mm
重量 733kg(ドライバー含)

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了