
元F1ケビン・マグヌッセンがNASCAR最高峰クラス初参戦へ。ライコネンも駆った特別枠で未知の特設コースに挑む
元F1ドライバーのケビン・マグヌッセンが、NASCARカップ・シリーズに初参戦することが2026年6月3日(水)に発表された。トラックハウス・レーシングの特別プロジェクト「プロジェクト91」から、コロナド海軍基地の特設サーキットで行われる次戦に出場する。
レースは6月19日から21日にかけて行われる。
異分野のトップドライバーを招くプロジェクト91
トラックハウスのオーナーであるジャスティン・マークスが2022年に立ち上げたプロジェクト91は、NASCAR以外のカテゴリーで活躍する著名なドライバーに対し、勝利を狙える競争力のある体制を提供することを狙いとしている。
過去には、2007年のF1ワールドチャンピオンであるキミ・ライコネンをはじめ、スーパーカー選手権を3度制したシェーン・ヴァン・ギスバーゲン、インディ500で3勝を挙げているエリオ・カストロネベスといった名だたるドライバーが参戦した。
マグヌッセンは、マクラーレン、ルノー、ハースから計185戦のF1グランプリに出走。デビュー戦となった2014年のオーストラリアGPでは2位を獲得し、これが自己最高成績となった。
現在はBMWのファクトリードライバーとして、ル・マン24時間やデイトナ24時間といったトップカテゴリーの耐久レースを主戦場としている。
NASCARデビューへ高まる期待
NASCARデビューを前に、マグヌッセンはこう意気込みを語った。
「NASCARでレースをする機会を得られて、信じられないほど興奮しているし、光栄に思っている。ジャスティン・マークスとトラックハウスはプロジェクト91で独自の成果を成し遂げてきた。NASCAR界の外にいるドライバーに、このレベルで戦うチャンスを与えてくれる。この機会を得られたことを誇らしく思う」
NASCAR最高峰カテゴリーのデビュー戦に向けた準備はすでに始まっている。
「すでにノースカロライナでチームと時間を過ごした。全員と会い、シート合わせをし、ピットストップの手順や、NASCARの週末に向けた準備に伴うあらゆる細部を確認した」
「素晴らしい人たちが集まっている。彼らは信じられないほど献身的だし、僕と同じくらいこのデビュー戦を楽しみにしてくれている。サンディエゴに行くのが待ちきれない」
未知の特設コースが生むチャンス
プロジェクト91の真価を最も強く印象付けたのは、ヴァン・ギスバーゲンのデビュー戦だった。NASCARの経験がゼロであったにもかかわらず、2023年のシカゴ市街地コースでいきなり勝利を収めた。この活躍をきっかけに、2024年からトラックハウスでカップシリーズへのフル参戦を果たしている。
シカゴの市街地コースがそうであったように、サンディエゴ近郊のコロナド海軍基地内に設けられる全16ターン、全長3.4マイル(約5.8km)の特設コースでの走行を経験したドライバーは存在しない。つまり、シリーズのレギュラー陣が持つ経験の優位性がある程度、薄まるということだ。
その意味で、ヴァン・ギスバーゲンがシカゴで見せたように、マグヌッセンにとってもこのサンディエゴは、デビュー戦にして上位争いに食い込む大きなチャンスとなる可能性を秘めている。