
ミッキーマウスが2026年F1デビュー? ディズニーと異業種コラボ、特別リバリーのマシンも話題に
F1と米メディア大手ディズニーは2025年5月20日、2026年より開始される包括的なグローバル提携を発表した。両社が共同で公表した内容によると、本提携は「ミッキー&フレンズ」のキャラクターをF1の世界に登場させる形で行われ、体験型イベント、コンテンツ制作、グッズ展開など多岐にわたる計画が進行中だ。
本提携の最大の特徴は、エンターテインメントとモータースポーツという一見交わらない領域が、戦略的に融合されている点だ。F1側でこの提携を主導したチーフ・コマーシャル・オフィサーのエミリー・プレイザー氏は次のように語った。
「ディズニーとのコラボレーションは、スポーツという枠を超えて、より広範な消費者市場に進出するという我々の戦略に合致しています。同時にこれは、F1が持つ全世界8億2000万人のファンにディズニーを届けることにもつながります」
この発表は、ラスベガスのグランプリプラザでお披露目されたミッキー仕様のF1マシンと共に公開され、そのビジュアルも話題を呼んでいる。ブラックを基調としつつ、ミッキーの代表色である赤と黄が差し色として用いられた車体には、「Mickey and Friends」のロゴが大きくあしらわれている。
F1がこのような異業種との提携に踏み切った背景には、若年層ファンの急増という近年の市場動向が挙げられる。欧州および米国では、8歳から12歳の子どもがF1をフォローしている数は400万人を超えており、TikTokではフォロワーの54%、Instagramでも40%が25歳未満という。こうした変化は、Netflixのドキュメンタリー『Drive to Survive』の成功と無関係ではない。
一方、ディズニー側の狙いも明確だ。同社のコンシューマープロダクツ部門プレジデント、タシア・フィリパトス氏は次のように述べた。
「ミッキー&フレンズが誕生してまもなく100年を迎える今、F1との提携は世界中のファンに新たな体験を提供できる絶好の機会になると考えています。両ブランドの持つ魅力を掛け合わせ、世界規模で展開するコンテンツと商品を提供してまいります」
F1とディズニーによる今後の具体的な取り組みはまだ明かされていないが、ソーシャルメディアを通して、続報が発信される予定だ。世界最大級のエンタメブランドと急成長中のスポーツコンテンツが交差するこのコラボレーションは、F1の新時代を象徴する一歩となりそうだ。