最下位ハース、ヒュルケンベルグのVF-23に起死回生のダウングレード…F1ラスベガスGPで

インテルラゴス・サーキットのパドックを歩くニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、2023年11月4日F1サンパウロGPCourtesy Of Haas

ハースF1チームは今季3度目の母国レースとなるF1ラスベガスGPで最新版のアップグレードを取り除き、ニコ・ヒュルケンベルグのクルマをダウングレードする計画だ。

米国カナポリスのチームは先月末のアメリカGPで、2023年シーズンを圧倒するレッドブルRB19からインスピレーションを得た意欲的なアップグレードを導入した。

Courtesy Of Haas

インテルラゴス・サーキットを周回するニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、2023年11月4日F1サンパウロGP

しかしながら以降3レースは無得点試合が続き、コンストラクターズ選手権最下位に転落した。9位アルファロメオとは4点差、8位アルファタウリとは9点差だ。

残り2戦での起死回生に向けてハースは、未知数満載のラスベガス市街地コースで新旧2台のクルマを走らせる。ケビン・マグヌッセンは新スペックを継続するが、ヒュルケンベルグのマシンはダウングレードされる。

その理由についてギュンター・シュタイナー代表は「古いスペックの方が自身に合っているとニコが感じている一方、ケビンはその逆なんだ。これが主な要因だ」と説明する。

「そこで2人が各々、望むものを与えることにした。シーズンは2レースが残っているが、我々には失うものが何もない。だから、できる限りの事に取り組んでいかなければならない」

「議論のための十分なデータはあるが、それよりも各ドライバーの好みを優先した。これによりドライバーたちは、各々が望むクルマでレースを戦う事ができる」

シーズン序盤にダークホースの一角を形成し、その後の開発競争を通して競争力が低下していくという流れはハースの典型だが、来季を見据えた大規模アップグレードが期待外れに終わっている現状は2024年に向けて大いに懸念されるところだ。

F1ラスベガスGP特集

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