ホンダF1 田辺TD、ノリスの無事に安堵…50戦節目のポールトゥウインに向けクリーンなレースを期待
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは28日(土)に行われたF1第12戦ベルギー公式予選を終えて、ランド・ノリスの無事に安堵すると共に、波乱の可能性が高まる日曜のレースがクリーンなものになる事を願うと語った。
ポールポジションを争う予選最終ラウンドのQ3。雨脚が強まる中、フルウェット・タイヤを履き先行して計測ラップに向かったノリスが高速のオー・ルージュでコントロールを失った。
バリアに激突したマクラーレンMCL35Mは大きなダメージを負い、レッドフラッグにより時計の針は8分59秒で止められた。幸いにもノリスは自力でメディカルカーに乗り込み、メディカルセンターを経て地元病院で精密検査を受けた。
田辺TDは「マクラーレンのノリス選手が大きなクラッシュに見舞われましたが、自分の足でマシンを降りており、大きなケガなどがなさそうで安心しました」と語った。
「明日もこれまでと同じような天候が予想されます。危険なクラッシュが発生せずクリーンなレースが行われることを願っています」
朝方はそれほどでもないが、決勝当日の29日(日)は昼近くから翌日にかけて降水確率が90%程度と予想されており、44周の決勝レースが荒れた展開となる可能性は少なくなく、ポール・トゥ・ウインを狙うマックス・フェルスタッペンにとって歓迎すべき状況とは言えない。
田辺TDは予選での戦いを「これぞスパウェザーと言える難しいウエットコンデションの中、レッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手が素晴らしい走りで今季6度目(※イギリスGP含む)のポールポジション獲得しました」と振り返った。
「レッドブル・レーシングとの50戦という節目にポールポジションを獲得できた事を嬉しく思っています」
順位 | ドライバー | Q1 | Q2 | Q3 |
---|---|---|---|---|
1 | フェルスタッペン | 1:58.717 | 1:56.559 | 1:59.765 |
6 | ガスリー | 2:00.387 | 1:56.440 | 2:01.164 |
7 | ペレス | 1:59.334 | 1:56.886 | 2:02.112 |
17 | 角田裕毅 | 2:02.413 |
「チームメートのペレス選手が7番手、アルファタウリ・ホンダのガスリー選手が前半戦に続き好調の6番手と、ホンダ勢3台が上位につけました。決勝レースに向けて良い結果だと捉えています」
「降ったり止んだり雨脚が刻々と変化する中、路面状況の変化や他車の走行状況などを的確に判断し、タイヤ選択やマシンを送り出すタイミングを計るなど、両チームの働きも素晴らしかったと思います」
「角田選手についてはペースが上がらず17番手という結果になりましたが、明日は長い レースになりますし、ここスパ・フランコルシャンはオーバーテイクも多く見られるコースですので、レースでのポジションアップを期待しています」
「明日のレース時もこれまで同様に天候が不安定との予報が出ていますので、コンディション変化に迅速に対応できるように今日のデータを解析してチームと共に準備を進めます」
2021年 F1ベルギーグランプリ決勝レースは、日本時間8月29日(日)22時にスタート。1周7,004mのスパ・フランコルシャンを44周する事でチャンピオンシップを争う。