ホンダ育成傘下の岩佐歩夢、F3ブタペストでキャリア初優勝「今後に繋がる本当に嬉しい結果」
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表彰台セレモニーに君が代が流れる事はなかったが、ホンダとレッドブル・レーシング双方の支援を受ける岩佐歩夢が、2021年7月31日にハンガロリンクで開催されたFIA-F3選手権ブタペストのレース1でキャリア初優勝を飾った。
シリーズ唯一の日本人ドライバーとしてハイテックから参戦する岩佐歩夢は、前日の予選で10番手を獲得。上位12台がリバースグリッドとなるレギュレーションによって、2列目3番手からレース1に臨んだ。
気温24℃、路面温度35℃という前日と比べて涼しいコンディションでブラックアウトを迎えると、岩佐歩夢は好スタートを決めて3番手をキープ。22周のレースの最初の1周目を終えた。
追い抜きが難しいハンガロリンクでの戦いは、序盤から全車がDRSトレイン状態となり、大きな順位変動がない展開に。ただ、8周目にポールシッターのジョニー・エドガー(カーリン)がマシントラブルで脱落した事で、岩佐歩夢は2番手にポジションを上げた。
レース終盤を迎えた16周目には、フレデリック・ベスティ(ARTグランプリ)がギアトラブルでリタイア。これによりセーフティカー(SC)が2周に渡って導入され、各車のマージンがリセットされた。
19周目の再開と同時に岩佐歩夢はトップを狙うも1.825秒及ばず。ロレンゾ・コロンボ(カンポス)がトップチェッカーを受けた。
2位フィニッシュの岩佐歩夢はF3キャリア初の表彰台に上がったが、その後コロンボにSC先導中の走行違反(SC車両と10車身以上離れていた)による5秒ペナルティーが科された事で、繰り上がり優勝を飾った。
2位はオリー・コールドウェル(プレマ)、3位はローガン・サージェント(チャロウズ)という結果となった。
初優勝のレースを振り返った岩佐歩夢は「優勝できて本当に嬉しいです。今後につながる結果になったと思います」と語った。
「ただ、実際には周りよりもペース不足でマシンバランスがあまり良くなかったため、追い抜きが難しいコース特性に助けられた面もあると思っています」
「バランスが良くない分だけタイヤへの負荷が大きくなり、終盤はタイヤ的に厳しい状態でした」
「こうなる事を予想していたため、チームとともにタイヤマネジメントについては色々と話し合っていました。マネジメントは上手くやれたと思いますが、それでも最後は苦しかったです」
なお、マシンのセットアップを大きく変更して臨んだレース2では10位入賞を果たし、計16ポイントを得て総得点を39点としてラインキング10位につけた。