レッドブル勢による「冷や汗」の2脱輪ニアミス、冗談を交えて振り返るフェルスタッペンとペレス
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1日(土)のF1オーストリアGPスプリントでは、1周目にレッドブル勢がニアミスする場面があった。2台のRB19はターン2に向かってサイドバイサイドとなり、マックス・フェルスタッペンがセルジオ・ペレスに追いやられるような形で片側2輪を芝に落とした。
ウイニングチェッカーを受けた後の無線の中でフェルスタッペンは、ペレスとのバトルに触れて「良いレースだったけど、ターン1の出口での一件は大事故になりかねなかった。あれについては話し合わないと。あれは良くなかった」と問題視し、グリッドインタビューでは「冷や汗ものの瞬間だった」と振り返った。
レース後のパルクフェルメでは一件を巡り話し合う二人の姿があった。会見の中で、ペレスはやり過ぎたと思うか?と問われたフェルスタッペンは全て解決済みだと強調した。
「そんなことはない。知っての通り、その事については話し合ったわけだど、何故かと言えば、あの瞬間にはどうしてそんな事になったのか分からないからさ。レースを終えて話をしたけど、何も問題はないよ」
「大袈裟に騒ぎ立てる必要はない。そうでしょ? たまに起こることなんだから。話し合って解決したからそれでいい。これが人間のやり方ってやつなんだ。 質問して答えて解決して終わり。記事にする必要はないけど、そうしたいなら、クリック数を稼ぐために書くのもいいけどね!」
すると隣に座っていたペレスは「あまりにも退屈なレースだったから、今日はこれが記事のネタになるかもね!」とチームメイトの冗談に乗り、会場の笑いを誘った。
当初、フェルスタッペンは意図的にペレスが幅寄せしてきたと感じていたが、ペレスはフェルスタッペンを見ておらず、一旦その存在に気付いた後は「ドアを空けた」と釈明。雨による視界の悪さも一因だと説明した。
ペレスとのニアミスにより脱輪したにも関わらず、フェルスタッペンは続くターン3でイン側に飛び込びポジションを奪い返すと、後続に21秒ものギャップを築いて圧勝したが、スタートに関しては改善の余地があった。
「酷いホイールスピンがあって、振動が続いたことでかなりのロスがあったんだ」とフェルスタッペンは説明した。
「ターン1の先ではちょっとした瞬間があって、芝生の上に2つのホイールを落とした状態で走行しなきゃならなかった。本当に滑りやすい状況だったけど、なんとかコースに戻ってきて、ターン3に向けてかなり遅くブレーキをかけた」
「ターン4に向けてはツーワイド、あるいはスリーワイドといった感じだったけど、その後は落ち着いた」
「乾いていく路面をインターミディエイトで24周するのが厳しいことは誰もが分かっていたと思う。だからその後は、スピードを維持しつつもタイヤの面倒を見る事がすべてだった」
「決して楽なわけじゃないけど、ギャップを広げつつタイヤをマネジメントする事ができた」
2023年F1オーストリアGPスプリントではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、僚友セルジオ・ペレスが2位、カルロス・サインツ(フェラーリ)が3位に続く結果となった。
決勝レースは日本時間7月2日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4318mのレッドブル・リンクを71周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。