バーレーン・インターナショナル・サーキットを周回するシャルル・ルクレール(フェラーリ)とニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、2024年2月22日F1プレシーズンテスト2日目
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不測の事態で赤旗打ち切り…ルクレール最速、角田裕毅は周回数でリード /2024年F1テスト《2日目午前》結果速報

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3日間に渡るF1バーレーンテスト2日目午前のセッションは、排水設備の不具合により90分を残して赤旗が振られ、そのまま早期打ち切りとなる展開を迎えた。これに伴い午後のセッションは1時間拡大の5時間に渡って行われる。

終盤に向けてターン11脇の排水溝の蓋が外れるトラブルが発生した。クルマが乗り上げた事により固定が緩んだものと思われる。シャルル・ルクレール(フェラーリ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)が巻き込まれた。

調査と修復のためにレースコントロールは残り1時間半、本テスト初の赤旗を提示した。コース上にはデブリが飛散。メルセデスとフェラーリのガレージではクルマの損傷についての確認作業が行われた。SF-24にダメージが確認されたとしてフェラーリは、午後のセッションに向けてフロアを交換すると説明した。

グラインダーや溶接機を使っての作業が行われたが、30分の中止を経て早期終了がアナウンスされた。これに伴いロスタイムを補うべく午後のセッションが現地14時(日本時間20時)からの開始となり、5時間に拡大された。

実質的に2時間半に削減された午前のタイムシートでトップに立ったのは不運に見舞われたルクレールだった。開始早々に今季F1プレシーズンテストのセカンドベストとなる1分31秒750を記録。昨季テストの初日ベストを1.5秒塗り替えた初日のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のベンチマークにコンマ4秒差と迫った。

ビザ・キャッシュアップRBの角田裕毅は前日に続いて午前を担当。ソフトタイヤを履いてコースに入り、3周のランを3回繰り返した後、ミディアムタイヤに履き替えて全車最多となる計40周を走り10番手でクルマを降りた。

Pos Driver Team Time Gap Laps Tyre
1 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:31.750 0.000 36 C3
2 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:32.328 0.578 35 C3
3 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:32.578 0.828 30 C3
4 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:32.879 1.129 20 C3
5 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:33.053 1.303 31 C3
6 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:33.225 1.475 39 C3
7 周冠宇 ザウバー 1:33.715 1.965 38 C3
8 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:33.804 2.054 33 C3
9 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:37.509 5.759 31 C3
10 角田裕毅 RB ホンダRBPT 1:38.074 6.324 40 C2

初日はレッドブルとメルセデスを除く全てのチームが午前と午後で担当ドライバーを分けた。セルジオ・ペレスとハミルトンはこの日、初めて新しいシングルシーターのステアリングを握った。前者は開始でつまずいた。

レッドブルRB20は前日、昨季の初日ベストを1.5秒更新するなど印象的な速さを見せたが、2日目は開始早々にブレーキのオーバーヒートに見舞われたようで、ガレージ内で火が上がり走行時間をロス。ペレスは走行僅か20周に留まった。

多くがミディアムコンパウンドでプログラムに取り組む中、ペレスはその殆どをハードタイヤで過ごし、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)を抑える4番手でセッションを終えた。午後はフェルスタッペンに作業を引き継ぐ。

7度のF1ワールドチャンピオン、ハミルトンは、初日に作業を担当したジョージ・ラッセルをして「去年のクルマよりドライブし易い」というW15に初めて乗り込み39周を重ね、周冠宇(ザウバー)を抑える6番手タイムを記録した。

前日に2番目の速さを見せたマクラーレンは午前にオスカー・ピアストリを起用。2年目のF1シーズンに臨む若きオーストラリア人ドライバーはルクレールにコンマ6秒差の2番手タイムを刻んだ。

燃料ポンプとドライブシャフトの相次ぐトラブルにより誰よりも厳しい初日を強いられたウィリアムズは、遅れを取り戻すようにローガン・サージェントが30周を走破。ピアストリに次ぐ3番手をマークした。

アルピーヌはこの日もハードタイヤを使って作業を進めた。ピエール・ガスリーはエステバン・オコンに作業を引き継ぐ前に33周を重ねてニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)を抑える8番手を記録した。

午後のセッションは日本時間20時から25時まで行われる。DAZNフジテレビNEXTが完全ライブ配信・生中継する。