インディアナポリス・モーター・スピードウェイを周回するインディカーマシン、2023年5月26日第107回インディ500カーブデー
Courtesy Of Penske Entertainment

インディ500:赤旗3回大波乱…ニューガーデン、最終周再開で逆転勝利!佐藤琢磨は7位

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第107回インディ500が米国現地5月28日(日)にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われ、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が12回目の挑戦にして初の500優勝を飾った。30万人超の観客がこれを祝福した。

前半こそ平穏な展開が続いたが、レース終盤に向けて5度のイエローコーションと3回の赤旗が振られる例年通りの波乱が勃発。残り1周でのリスタートを迎え、史上5人目となる連覇を狙うマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ)を交わして地元ファンの大歓声を浴びた。

プラクティスを通して3度の最速を刻み、3列目中央の8番グリッドからスタートした佐藤琢磨は7位でフィニッシュした。33台の内、メカニカルトラブルやクラッシュにより計12台がリタイヤした。

Pos. Start Driver Gap
1 17 ジョセフ・ニューガーデン
Team Penske
–.—-
2 10 マーカス・エリクソン
Chip Ganassi
0.0974
3 4 サンティノ・フェルッチ
A.J. Foyt Enterprises
0.5273
4 1 アレックス・パロウ
Chip Ganassi
0.7638
5 7 アレキサンダー・ロッシ
Arrow McLaren
0.9934
6 6 スコット・ディクソン
Chip Ganassi
1.4316
7 8 佐藤琢磨
Chip Ganassi
1.5770
8 16 コナー・デイリー
Ed Carpenter Racing
1.8855
9 21 コルトン・ハータ
Andretti Autosport
2.2248
10 2 リーナス・ヴィーケイ
Ed Carpenter Racing
3.2648
11 18 ライアン・ハンター=レイ
Dreyer & Reinbold Racing
3.4223
12 27 カラム・アイロット
Juncos Hollinger Racing
4.0470
13 25 デブリン・デフランチェスコ
Andretti Autosport
4.7432
14 14 スコット・マクラフリン
Team Penske
5.0045
15 20 エリオ・カストロネベス
Meyer Shank Racing
5.4631
16 9 トニー・カナーン
Arrow McLaren
5.7158
17 24 マルコ・アンドレッティ
Andretti Autosport
8.9800
18 32 ジャック・ハーヴィー
Rahal Letterman Lanigan Racing
1 lap
19 30 クリスチャン・ルンガー
Rahal Letterman Lanigan Racing
2 lap
20 13 エド・カーペンター
Ed Carpenter Racing
3 lap
21 11 ベンジャミン・ペダーセン
A.J. Foyt Enterprises
4 lap
22 33 グレアム・レイホール
Dreyer & Reinbold Racing
5 lap
23 12 ウィル・パワー
Team Penske
5 lap
24 5 パトリシオ・オワード
Arrow McLaren
8 lap
25 22 シモン・パジェノー
Meyer Shank Racing
8 lap
26 26 アグースティン・カナピーノ
Juncos Hollinger Racing
8 lap
27 3 フェリックス・ローゼンクビスト
Arrow McLaren
17 lap
28 15 カイル・カークウッド
Andretti Autosport
17 lap
29 23 デイビッド・マルーカス
Dale Coyne with HMD
40 lap
30 19 ロマン・グロージャン
Andretti Autosport
51 lap
31 31 スティング・レイ・ロブ
Dale Coyne Racing with RWR
110 lap
32 28 RC・エナーソン
Abel Motorsports
125 lap
33 29 キャサリン・レッグ
Rahal Letterman Lanigan Racing
159 lap

レース概要

3度目の栄冠に向けて佐藤琢磨は11周目にウィル・パワーに交わされ9番手に後退するも、前半は10番手前後をキープ。順調に周回を重ねていった。

ところが91周目に突如失速。一気に17番手にまで後退したが、ちょうどその瞬間、レイホールにイン側を刺された新人スティング・レイ・ロブがターン1でクラッシュ。93周目に1回目のイエローコーションが出され、佐藤琢磨は最後尾転落という最悪の事態を免れた。

ピットオープンと同時にラップダウン組を除く全車がピットイン。ポールシッターのアレックス・パロウは、リアを滑らせたヴィーケイに追突されピットウォールに衝突し、リードラップの最後尾に下がった。ヴィーケイにはドライブスルー・ペナルティーが科された。

101周目にリスタートを迎えると佐藤琢磨は一気に3台を交わして14番手に浮上。134周目にピットストップを行い、10番手にポジションを上げた。アンドレッティ・オートスポーツはコルトン・ハータとロマン・グロージャンがピットレーンで接触。ハータにドライブスルー・ペナルティーが科された。

残り50周ではグロージャンが単独クラッシュを喫し、2回目のイエローが出された。6周を経てリスタートを迎えると、ニューガーデンがエリクソンを交わしてトップに立った。その3周後、サンティノ・フェルッチが代わって首位に躍り出たが、最後のピット作業でタイムをロス。後退を強いられた。

他車の最終ピットインを受け佐藤琢磨は残り27周でラップリーダーに浮上。その2周後に最後のピットストップを行い11番手で復帰したものの、その後、ズルズルと22番手にまで後退した。

残り16周、ターン2でニューガーデンに抜かれ、ダーティーエアーの影響を受けたフェリックス・ローゼンクビストが壁に接触。コース側に弾き返され、スピンした所にカイル・カークウッドが突っ込む大きな事故が発生した。

車体はフロアを上に向けて路面に激しく叩きつけられ、車体は大きく損傷したが、幸いにもカークウッドは観客に手を振って自身の無事を伝えた。

衝撃によって1本のタイヤがテザーを引きちぎって空高く上がり、フェンスと観客席を越えてコース外に。駐車場に停まっていたクルマのボンネットに落下した。怪我人の有無については分かっていない。

この事故を受け3度目のイエローが出されたが、すぐに赤旗に切り替えられ、レースは残り14周で中断された。首位はオワード。佐藤琢磨は12番手で残り9周のスプリントレースに臨んだ。

再開後、ニューガーデンが2台を交わしてターン1でトップに立った直後、最多リードラップ39周を記録していたオワードがクラッシュ。これにアグースティン・カナピーノが突っ込み、後方ではシモン・パジェノーがスコット・マクラフリンに追突され、イエローを経て再びレッドフラッグが振られた。

ニューガーデン、エリクソン、フェルッチの順に残り4周でリスタートを迎えた瞬間、エリクソンがトップを奪還。だがその直後に後方で再び多重クラッシュが発生し、またもイエローが振られた。

ペースカー先導の下、このままチェッカーフラッグを迎えるかと思われたが、レースコントロールは赤旗を提示。3度目の中断を経て残り1周で再開されると、エリクソンが絶好の好スタートを切った。

ただ、ニューガーデンはトウを得て徐々に接近していき、最終2つ前のターンでオーバーテイク。0.0974秒差でエリクソンを振り切り、ロジャー・ペンスキーに500通算19回目の勝利を捧げた。

怪我で欠場を余儀なくされたステファン・ウィルソンの代役として参戦したグラハム・レイホールはエンジン始動に問題を抱えてスタートできず、3周遅れでコースインするも、22位でフィニッシュした。

シリーズ引退戦となったトニー・カナーンは16位でキャリアを締め括った。

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