フェルスタッペンが語る「敢えて狙った360度スピン」と戦略への後悔。”冗談”に滲むマイアミでの手応え

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マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は2026年F1第4戦マイアミGPの決勝レースで、オープニングラップでのスピンから見事な挽回を果たした。レース後には、自らのミスを「F1で上手くいかなかったら、いつでもラリーに転向できる」と振り返るなど、リラックスした様子を見せた。

一時は16位まで後退しながら最終的に5位でフィニッシュしたフェルスタッペンに対し、ファンはドライバー・オブ・ザ・デイの称号を与えた。一方で本人は、早期のピットストップ戦略により5位以上の成績を狙うチャンスが奪われたとして、後悔をにじませた。

開幕戦での6位が最高成績と低迷する中、レッドブルはマイアミに大規模なアップグレードを持ち込んでだ。スプリントでのトップ5入りや、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)のポールタイムに0.166秒差と肉薄した事実は、クルマの明らかな改善を示すものだった。

今季のフェルスタッペンは、新世代パワーユニットが中核に据えられた新たなレギュレーションへの批判を繰り返し、今季限りでのF1引退を仄めかすなど、否定的な態度が目立っていた。だがマイアミでのレース後の表情は、これまでより遥かに前向きなものに映った。

狙った360度スピン、「ラリー転向」への冗談

スリーワイドでマイアミ・インターナショナル・オートドロームのターン1に突っ込むマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、2026年5月3日(日) F1マイアミGP決勝Courtesy Of Red Bull Content Pool

スリーワイドでマイアミ・インターナショナル・オートドロームのターン1に突っ込むマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、2026年5月3日(日) F1マイアミGP決勝

レースのスタート直後、フェルスタッペンはターン1でロックアップを喫し、シャルル・ルクレール(フェラーリ)に先行を許した。さらにターン2に向けたルクレールとの接近戦の中でリアのグリップを失い、白煙を上げてスピンしてしまう。

一気に10番手まで順位を落としたフェルスタッペンは、無線でチームに「くそっ、悪い、みんな」と謝罪した。この場面についてフェルスタッペンはレース後、自らのミスを認めた。

「もちろん、ターン2での一件は少し残念だよ。リアを失ってしまったから、何とか巻き返そう、ダメージを最小限に抑えようと思って、360度スピンを狙ったんだ」と、フェルスタッペンは苦笑いを浮かべた。

また、オランダの専門メディア『RacingNews365』によると、「クラッシュすると思ったからアクセルを踏み込んだんだ。そしたら、うまいこと360度回れた。もしF1で上手くいかなかったら、いつでもラリーに転向できるね」と冗談も口にした。

戦略への後悔…51周の超ロングスティント

フェルスタッペンのレースは、早期のセーフティーカー導入を機にミディアムからハードタイヤに交換したところでターニングポイントを迎えた。29周目には、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)のピットストップに伴い、一時はラップリーダーに躍り出た。

だが、最終的に51周に及ぶことになる超ロングスティントが、フェルスタッペンからペースを奪った。終盤にタイヤが限界を迎え、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)とジョージ・ラッセル(メルセデス)に為す術なく順位を奪われてしまう。

「ハードコンパウンドでは、それほど競争力がなかったと思う。ミディアムの方は少し感触が良かった」とフェルスタッペンは振り返る。

「早い段階でハードに履き替える決断をしたけど、振り返ってみると、あのスティントは流石に少し長すぎたかもしれない。タイヤをもたせ続けるのはあまりにも難しかった」と、戦略への後悔を口にした。

怒涛の追い上げ、ルクレールとの最終決戦

タイヤ交換に伴い16番手まで後退した序盤の追い上げの過程では、かつてのチームメイトであるカルロス・サインツ(ウィリアムズ)との間でも激しいバトルを展開した。コース外に押し出されたと感じたサインツは、フェルスタッペンのドライビングをこう非難した。

「あいつは、中団とのレースでは好き勝手できると思っているんだ」

満身創痍のタイヤで耐え抜いた最終ラップにフェルスタッペンは、ダメージを負ったルクレールに襲いかかり、わずかコンマ3秒差で5位を掴み取った。

レース後には、ピット出口の白線越えによる5秒ペナルティを受けたが、ルクレールがさらに重い20秒ペナルティを受けたため、フェルスタッペンの順位に影響はなかった。

レース後のパルクフェルメには、3連勝を果たしたアントネッリを笑顔で称えるフェルスタッペンの姿があった。

パルクフェルメで検討を称え合う優勝したアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)と5位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2026年5月3日(日) F1マイアミGP決勝(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)Courtesy Of Red Bull Content Pool

パルクフェルメで検討を称え合う優勝したアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)と5位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2026年5月3日(日) F1マイアミGP決勝(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)

振り返るべき戦略的要素はあったものの、苦しい展開から5位をもぎ取ったその走りは、日本GPまでの今季開幕3戦のそれとは明らかに異なっていた。

大規模アップグレードが施されたレッドブルRB22は、確かに復活の兆しを見せ始めている。


2026年F1第4戦マイアミGPでは、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)がランド・ノリス(マクラーレン)を抑えて3戦連続のポール・トゥ・ウインを飾った。

ジル・ビルヌーブ・サーキットを舞台とする次戦カナダGPは、5月22日(金)のフリー走行1で幕を開ける。

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