F1中国GPが映す中団勢力図の変化、強気ガスリーの裏でウィリアムズに“絶望的”機能不全

  • Published:
  • Googleで優先するソースとして追加する

2026年F1第2戦中国GPの予選は、メルセデスが依然として優位にあることを示しただけでなく、中団グループにおける勢力図の変化をも映し出すものとなった。上海で浮かび上がったのは、暗いトンネルから抜け出しつつあるアルピーヌと、出口の見えない迷宮へ足を踏み入れたウイリアムズの対照的な姿だ。

「やり直せるならQ3に行ける」強気なガスリー

上海インターナショナル・サーキットを走行するピエール・ガスリー(アルピーヌ)、2026年3月14日(土) F1中国GPCourtesy Of Alpine Racing

上海インターナショナル・サーキットを走行するピエール・ガスリー(アルピーヌ)、2026年3月14日(土) F1中国GP

「今、メルボルンに戻ってやり直せるなら、Q3に進めてみせる」

予選を終えたピエール・ガスリー(アルピーヌ)は、質問を遮るほどの勢いでこう断言した。開幕戦でアルピーヌはガスリーが14番手、フランコ・コラピントが16番手に終わった。

この発言の裏には、上海で得た大きな手応えがある。ガスリーは予選でレッドブルの2台を上回る7番手を獲得。前日のスプリント予選に続き、2日連続でグリッドの4列目を確保してみせたのだ。

スプリントこそタイヤのグレイニングによりポイントを逃したものの、アルピーヌがここ上海において4番目に速いマシンの一角を占めている事実は大きい。苦難の2025年を経て、ガスリーは「再び活気を取り戻したような感覚」を抱いているという。

「前方グループのすぐ背後に迫り、その争いに加わる。それが実現できるかは分からないけど、チームの誰もが懸命に働いているし、まだ良くなる要素がある。それだけでワクワクするよ」

開幕からのわずかな期間でマシンへの理解を劇的に深めてきたアルピーヌが、仮に安定的に”ビック4”を脅かす存在となれば、今シーズンはよりエキサイティングなものになるだろう。

「何をしても改善しない」ウィリアムズを襲う深刻な機能不全

巨大な「JIADING」の看板を背景に走行するアレックス・アルボンのウィリアムズFW48、2026年3月13日(金) F1中国GPフリー走行(上海インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Williams

巨大な「JIADING」の看板を背景に走行するアレックス・アルボンのウィリアムズFW48、2026年3月13日(金) F1中国GPフリー走行(上海インターナショナル・サーキット)

その一方で、昨シーズンに中団を牽引したウィリアムズを襲っている危機は深刻だ。週末2回の予選でともに2台揃ってダブルQ1敗退を喫し、アレックス・アルボンに至っては、Q2進出ラインに0.6秒以上、さらにチームメイトに対しても約0.5秒遅れるという、彼らしからぬ結果に終わった。

マシンの重量が最低重量を20kgも上回っているとの噂もあるが、アルボンの見解は厳しい。「重量を言い訳にはできない。中団には他にも最低重量に達していないクルマがあるんだから」と指摘する。

アルボンによれば、問題の本質はもっと根深いところにある。曰く、エンジンブレーキが適切に機能していないことが一番の課題だという。

「バランスが悪く、ダウンフォースも出ていない。最大の問題は、クルマがフリーホイール状態になっていることだ。今まで踏み込んだことのない領域まで対策を講じているけど、何をしても改善しない」

さらに「キャデラックの方が、少なくともいくつかのコーナーでは僕らより速い。少なくとも僕よりはね」とも語った。2026年シーズンにさらなる飛躍が期待されていただけに、今のウィリアムズが抱える絶望感は察して余りある。

F1中国GP特集