ベガス失格より「もっと辛い」とピアストリ―ピット入口直前の”空白時間”、7周目の決断でこぼれ落ちた勝利

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オスカー・ピアストリ(マクラーレン)にとって、2025年F1第23戦カタールGPでの敗北は、前戦ラスベガスGPでの失格よりも遥かに深い傷を残したようだ。週末を完全に支配していながら、たった一つの戦略ミスで勝利をマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に献上してしまったからだ。

ピアストリはこの週末、2つのポールポジションを獲得し、スプリントレースでも勝利を収めるなど圧倒的な速さを見せていた。決勝でも序盤をリードしていたが、7周目のセーフティーカー(SC)導入時にステイアウトを選択したことで、すべての歯車が狂った。

4位剥奪より辛い「幻の優勝」

先週末のラスベガスでは、レース後の車検でプランクの過度な摩耗が発覚し、技術規則違反によりマクラーレンの2台は失格となり、ピアストリは4位入賞を剥奪された。だが、ピアストリにとって今回の敗北はそれ以上の痛手だという。

「個人的なレベルでは、今日は勝利を失ったと感じてる。ベガスでは4位を失った。チームにとっては間違いなく痛みを伴う週末だった。でも、僕個人としては、今回の方がたぶんもっと辛い」

ピットエントリー直前の「空白時間」

運命の分かれ道となった7周目。ピアストリはピットインの可能性を考え、無線でチームに確認を取っていた。

「『どうするんだ?』って聞いたんだ。ピットエントリーにかなり近づいていたのに、まだコールがなかったからね。セーフティーカーが出たのにすぐに指示が来ないってことは、どうすべきか議論している最中ってことだ」

「そういう状況ではチームを信頼するしかない。彼らはドライバーより遥かに多くの情報を持っているからね。ギャップがどこにあるかとか、そういったことを。だからあの場面では、チームの決定を信じるしかなかった」

だが、その信頼は裏切られた。自身とチームメイトのランド・ノリス、そしてエステバン・オコン(ハース)を除いた全てのライバルたちがこぞってタイヤ交換を行ったことを知った瞬間、ピアストリは悟った。

「これはピンチに陥ったなって思った。見直すべき点があるのは明らかにあるけど、今のところ僕には答えがない」

チーム代表のアンドレア・ステラはレース後、ピットインの指示が遅れたわけではなく、意図的に「ステイアウトを決断した」と語り、当時の状況と決断の理由について説明した

「世界が終わったわけじゃない」

つい一月ほど前までチャンピオンシップをリードしていたピアストリだが、カタールGPでの結果により、首位ノリスから16ポイント差、2位フェルスタッペンから4ポイント差のランキング3位で最終アブダビGPを迎えることになった。

「今日の決断は間違っていたと思う。それは明らかだ」

そう認めつつも、ピアストリはすでに前を向いている。

「でも、世界が終わったわけじゃない。今はもちろん辛いけど、時が経てば和らぐはずだ。僕らはこれまでも多くの困難を共に乗り越えてきたし、こういう瞬間を経て強くなっていくものだと感じている。どう対処するかが大事なんだ」

「僕らはきっと乗り越えられる。でも、今はやっぱり辛い」


2025年F1第23戦カタールGP決勝では、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季7勝目を上げた。2位はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3位表彰台にはカルロス・サインツ(ウィリアムズ)が滑り込んだ。

ヤス・マリーナ・サーキットを舞台とする次戦最終アブダビGPは、12月5日のフリー走行1で幕を開ける。

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