痛恨マクラーレン、王座争い最終局面で戦略ミス「あれは決断だった」ステラが明かすカタール敗因と最終戦オーダー方針

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2025年F1第23戦カタールGPの決勝で発生したマクラーレンの戦略ミス。それは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)に勝利を譲り渡し、タイトル争いを最終戦アブダビまでもつれ込ませる決定的な転換点となった。

7周目、ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)のマシン回収のためにセーフティーカー(SC)が導入された瞬間、運命の歯車が狂い始めた。当時、オスカー・ピアストリは首位を快走し、フェルスタッペンと僚友ランド・ノリスを従えていた。

「25周制限」が生んだ7周目の決断

今大会ではタイヤへの負荷を考慮し、1セットあたり最大25周という走行制限が設けられていた。全57周のレースにおいて、7周目というタイミングは、その後の残り50周をタイヤ2セット(25周+25周)で走りきれる「ピットウィンドウ」が開く最初の瞬間だった。

この好機を逃さず、グリッドの大多数が1回目のタイヤ交換へとなだれ込んだ。だが、マクラーレンの2台とエステバン・オコン(ハース)だけがステイアウトを選択した。

この判断が勝敗を分けた。結果として、SC明けにピットに入らざるを得なかったマクラーレン勢はポジションを大きく落とし、フェルスタッペンに勝利への扉を開いてしまった。

何事もなければポール・トゥ・ウインが確実視されたレースを2位で終えると、ピアストリは力なく、こう呟いた。

「言葉がないよ…本当に。何も言えない」

今回の判断ミスは、ラスベガス市街地コースでノリスとピアストリが失格となったわずか1週間後に起きた。

謎めいたステイアウトの理由

なぜマクラーレンは入らなかったのか。マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、それが単なるミスではなく、意図的な「決断」だったと認めた。自分たちが先行してピットインすることで、逆に後続がステイアウトし、トラフィックの中に巻き込まれることを恐れたのだ。

「あれは決断だった。ピットに入らないという決断だ」

「正直に言えば、我々は他の全員がピットに入るとは予想していなかった。ただ結果的には、自分たちの後方にいる全員がピットに入った以上、入るのが正解だったということになる」

ステラは、2番手を走行していたノリスへの影響も懸念していたという。

「先頭を走っていると、他がどう動くか正確には分からない。もし2台ともをピットに入れてダブルスタック(同時作業)を行った場合、ランド(ノリス)にロスが生じる可能性もあった。ただ、主な理由は、他の全員が入るとは予想していなかったことにある」

「つまり、あれは一つの決断ではあったが、結果的に正しい決断ではなかった」

さらにステラは、7周目にピットストップを行ったライバルたちが、各スティントの最後までペースを維持できるとは予測していなかったとも明かした。

結果的にこの日のレースのデグラデーションは少なく、マクラーレンが期待したペース差による逆転劇は起きなかった。

最終戦、チームオーダーは発動せず

フェルスタッペンが勝利し、ノリスが4位、ピアストリが2位となったことで、タイトル争いは混沌としたまま最終戦へ突入する。ランキング首位のノリスに対し、フェルスタッペンは12ポイント差、ピアストリは16ポイント差で追う展開だ。

マクラーレンにとっては、フェルスタッペンの逆転タイトルを防ぐべく、チームオーダーを発動してノリスを全面サポートする選択肢もあるはずだ。だが、ステラはその可能性を否定した。

「我々は常に、両ドライバーに選択肢を残しておきたいと考えている。2人とも、チャンピオンを狙える状況にあるのだから」

「F1の歴史において、ランキング3位のドライバーが逆転でチャンピオンになった例は幾つもある。2007年のキミ(ライコネン)、そして2010年(セバスチャン・ベッテル)もそうだったと思う」

「オスカーにも勝つチャンスがあるという事実を尊重しなければならない。だから、我々は彼らをレースさせるつもりだ」


2025年F1第23戦カタールGP決勝では、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季7勝目を上げた。2位はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3位表彰台にはカルロス・サインツ(ウィリアムズ)が滑り込んだ。

ヤス・マリーナ・サーキットを舞台とする次戦最終アブダビGPは、12月5日のフリー走行1で幕を開ける。

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