
マクラーレン、ブラウンCEOへの“衝撃報酬”が判明 - F1チーム復活劇でフェルスタッペン級の大金
マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンが、2024年に3,725万ポンド(約74億円)の報酬を受け取っていたことが明らかになった。チームが26年ぶりにF1コンストラクターズタイトルを獲得した同年、ブラウンの年収は前年の2,639万ポンドから大幅に増加した。
現役F1ドライバーでこれを上回ると見られるのは、マックス・フェルスタッペン(推定6,500万ドル=約88億円)とルイス・ハミルトン(推定6,000万ドル)のみだ。
ブラウンの報酬額は、同チームに所属するランド・ノリス(推定2,000万ドル)とオスカー・ピアストリ(推定600万ドル)の合計年俸の約2年分に相当する。
ブラウンが導いた復活の道
Courtesy Of McLaren
26年ぶりのコンストラクターズ選手権制覇を喜ぶマクラーレンのチームメンバーとザク・ブラウンCEO、オスカー・ピアストリ、ランド・ノリス、2024年12月8日(日) F1アブダビGP決勝レース(ヤス・マリーナ・サーキット)
ブラウンは2016年にマクラーレンへ加入し、エンジン供給をホンダからメルセデスへと切り替える決断を下した。その後、アンドレアス・ザイドルを経てアンドレア・ステラをチーム代表に任命し、2021年には約9年ぶりとなるグランプリ優勝を達成。2023年半ばからは戦闘力を急速に高めた。
そして2024年、ノリスとピアストリがフェラーリとの激戦を制し、最終戦でコンストラクターズタイトルを確定させた。マクラーレンは今季さらに支配的なパフォーマンスを示しており、今週末のシンガポールGPで2年連続タイトルを決める可能性が高い。
ブラウンの経営手腕は財務面でも成果を発揮している。マクラーレンはGoogle、Dell、eBayといった大手企業を含む幅広いスポンサーを獲得しており、来年からはMastercardがチームのネーミングライツを持つことも決定している。
巨額報酬とチーム収益の関係
マクラーレンの決算報告によれば、同チームの取締役報酬の最高額は3,725万ポンドに達した。イギリスの経済紙『フィナンシャル・タイムズ』は、この取締役がブラウンであると報じた。この金額は同年の税引前利益3,750万ポンドとほぼ同額だ。
マクラーレン・レーシングの2024年売上高は5億3,030万ポンド(約1,050億円)に達し、その9割をF1が占めた。事業セグメント別では以下の通りだ。
- レーシング部門(F1):4億8,830万ポンド
- 電動レース部門(フォーミュラE/エクストリームE):3,680万ポンド
- インディカー部門:4,520万ポンド
- コーポレート部門:1,030万ポンド
F1単体では4,840万ポンド(約96億円)の営業利益を計上した。なお、チームは今季限りでフォーミュラEから撤退したが、2027年には世界耐久選手権(WEC)参戦を予定している。
商業的成功と競技面での飛躍が重なり、マクラーレンは名実ともにF1の最前線へ返り咲いた。ブラウンの巨額報酬はその成果を象徴する一方で、利益とほぼ同額という水準には驚きの声も出そうだ。ただし、その内訳には「株式ベースの報酬」が含まれており、これが大部分を占めているとみられる。
マクラーレンの評価額は約50億ドル(約7,425億円)に達しているとされる。親会社のマクラーレン・グループは、バーレーン政府系ファンドのムムタラカットと、アブダビ政府が過半数を所有するCYVNホールディングスが支配権を持つ。両者は先月、MSPスポーツキャピタルなどから少数株式を買い取り、チームの完全所有権を獲得した。
取引条件は非公開だが、イギリスの通信社『ロイター』は評価額が50億ドル(約7,391億円)に達する可能性を伝えた。イギリスの衛星テレビ局『Sky News』は「30億ポンド(約5,980億円)以上」、イギリスの公共放送『BBC』は「約35億ポンド(約6,980億円)」と報じている。