
“最多ピットロス”のF1シンガポールに変化 ― FIAがルール変更、戦略の定石揺らぐか
FIA(国際自動車連盟)は、今週末に行われる2025年F1第18戦シンガポールGPに向け、マリーナベイ市街地コースのピットレーン制限速度を従来の60km/hから80km/hに引き上げた。主催者側がピットレーンを1メートル拡幅したことにより変更が認められたもので、各チームの戦略に影響を与える可能性がある。
「最多ピットロス」のシンガポール
これまでシンガポールGPは、ピットストップにおよそ25秒を要する「カレンダーで最もピットロスが大きいサーキット」の一つとされてきた。402mというピットレーン長に加え、ピットレーン幅が狭く、制限速度が60km/hに抑えられていたためだ。
今回の引き上げにより、タイヤ交換のためのロスタイムは軽減される見込みだ。ただし、オーバーテイクが極めて難しいシンガポール特有の特性を踏まえれば、チームが積極的に複数回のストップを選ぶかは依然として未知数だ。
今回の措置は、2025年シーズンに入って2度目となる。直近ではザントフォールト・サーキットでのオランダGPにおいても、同様に60km/hから80km/hへと引き上げられた経緯がある。
コース各所の再舗装で新たな挑戦
今回の変更はピットレーンの拡幅だけにとどまらない。ワーキングレーンおよびファストレーンの路面が修復され、安全性の向上が図られた。
さらにサーキット全体でも再舗装が実施され、ターン2から3、6から7、ターン9、ターン14から16、そして16から19にかけて新しいアスファルトが敷設された。加えて、ターン5、6、13、14では部分的に補修が行われた。
こうした変更により、路面のグリップ特性が例年と異なる可能性があり、チームにとってはタイヤマネジメントや戦略面で新たな要素が加わることになる。
F1シンガポールGPは日本時間10月3日(金)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選と決勝を含めた全セッションはDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。