ハンガロリンクのターン1でポジション争いを繰り広げる角田裕毅(レッドブル)とニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、2025年8月3日(日) F1ハンガリーGP決勝レース
Courtesy Of Red Bull Content Pool

F1ハンガリーGP:角田放免の一方、ルクレールとガスリーにペナポ裁定

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シャルル・ルクレール(フェラーリ)とピエール・ガスリー(アルピーヌ)は、2025年F1第14戦ハンガリーGPの決勝中に発生したインシデントにより、ペナルティを受けた。一方、角田裕毅(レッドブル)は審議の対象となったが、処分は見送られた。

ルクレール「不規則走行」で1点と5秒

ルクレールは、レース終盤のジョージ・ラッセル(メルセデス)とのバトルにおいて、順位を守るためにターン1のブレーキングゾーンで2度にわたって進路を変更。デレク・ワーウィックを含む4名の競技審判団は、これを「不規則なドライビング」と判断した。

ただし、ラッセルがその後ルクレールの追い抜きに成功し、接触も発生しなかったことから、スチュワードは通常より軽い裁定として、5秒ペナルティとペナルティポイント1点(累積1点)を科すにとどめた。

このペナルティによるリザルトへの影響はなかった。

ガスリー「接触責任」で2点と10秒

ガスリーは後方のカルロス・サインツに追い抜かれた後、ポジションの奪還を試みて接触に至った。

スチュワードは、サインツがターン4でアウト側から並びかけた際、その前輪がガスリーの前輪より前方に出ていたと指摘し、当該コーナーにおける優先権はサインツにあったと判断。接触の全責任はガスリーにあるとして、この手のインシデントにおける標準的な処分である10秒ペナルティとペナルティポイント2点(累積2点)を科す決定を下した。

この結果、ガスリーは17位でフィニッシュしたが、最終19位に降格となった。

角田は放免、ヒュルケンベルグ追い出し

一方、角田はニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)を「コース外に押し出した疑いがある」として審議の対象となったが、スチュワードは処分を科さなかった。

スチュワードによると、ヒュルケンベルグがターン1のアウト側からオーバーテイクを試みた際、角田はアンダーステアに見舞われ、その結果としてヒュルケンベルグをコース外に追いやった。ただし、ヒュルケンベルグはその後、角田の前方でコースに復帰した。

スチュワードは、どちらか一方が責任を負うインシデントではなく、また結果的に本来あるべき順位でレースが進行したとして、角田への処分を見送った。


2025年F1第14戦ハンガリーGPでは、3番グリッドからスタートしたランド・ノリス(マクラーレン)が今季5勝目を達成。2位にチームメイトのオスカー・ピアストリ、3位表彰台にジョージ・ラッセル(メルセデス)が続く結果となった。

F1サーカスはこの後、サマーブレイクを迎える。ザントフォールト・サーキットを舞台とする次戦オランダGPは、8月29日のフリー走行1で幕を開ける。

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