ベガスに響くRB20との不協和音…ペレス「予想はしてたけど」シート保証なしとの警告直後に今季6回目のQ1敗退
2024年のF1ラスベガスGP予選で今季6回目Q1敗退を喫したセルジオ・ペレス(レッドブル)は、週末を通してタイヤを機能させることに苦しんでいたことから、厳しいセッションになることを覚悟していたと打ち明けた。
現在、ドライバーズ・チャンピオンシップをリードするマックス・フェルスタッペンと同じRB20に乗るペレスが打ち負かしたのは、アストンマーチン勢とアレックス・アルボン(ウィリアムズ)、そしてバルテリ・ボッタス(ザウバー)の4台のみだった。
また皮肉なことに、Q1で自身を1000分の68秒差で蹴落としたのは、姉妹チームのリアム・ローソン(RBフォーミュラ1)だった。
レッドブルは昨年の第一回大会を制したチームだが、今年はそんなラスベガスでタイヤのグリップ不足とトップスピード不足に陥っている。
「週末を通してグリップが全く足りなくて、本当に苦労している」とペレスは語った。
「スライドが多すぎてタイヤがうまく機能せず、1周をまとめ上げるのが本当に難しいんだ。兎に角、タイヤだ。それが何より大変だった」
「かなり厳しい予選になるだろうとは予想していたけど、実際にその通りになってしまった」
ペレスがQ1で敗退するのは今季6回目。これは角田裕毅のQ1敗退数(4回)より多い。また、チームメイトのフェルスタッペンが21回目のQ3進出を果たしたのに対し、ペレスのそれは13回に留まる。
ペレスは、RB20に「根本的な問題」があると指摘し、自身のドライビングスタイルに「全く合っていない」として、様々なアプローチで問題の解決を試みているものの、糸口すら見つかっていない状況だと説明した。
ペレスは土曜のナイトレースを後方16番グリッドからスタートする予定だが、ラスベガス市街地コースはオーバーテイクが容易であるため、巻き返しの可能性はゼロではない。
「明日は本当に厳しいレースになると思うけど、レースは長いし、いろんなことが起きると思う。昨日はシングルラップよりロングランの方が良かったから、レースではもっと競争力を発揮できるはずだ」とペレスは語った。
イベント初日にレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、コンストラクターズ選手権争いの視点から、フェルスタッペンと並んでポイント面でチームに貢献するようペレスに強く求めたばかりだった。
ペレスが2025年のレッドブルのシートを掴むためのチャンスは、残り1スプリント、3レースしか残されていない。ホーナーは2024年のシーズン終了後に、来季のドライバーラインナップを検討する方針を示している。
2024年のF1ラスベガスGP予選ではジョージ・ラッセル(メルセデス)がポールポジションを獲得。2番手にカルロス・サインツ(フェラーリ)、3番手にピエール・ガスリー(アルピーヌ)が続いた。
決勝レースは日本時間11月23日(日)15時にフォーメーションラップが開始され、1周6201mのラスベガス市街地コースを50周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。