サーキット・オブ・ジ・アメリカズ（COTA）で開催される2024年のF1アメリカGPでは、カーボンファイバー製の一風変わった造形が目を引く特別なトロフィー「Heroo」がトップ3フィニッシャーに贈られる。

近年はF1を含むモータースポーツの安全性が飛躍的に向上しているが、それでもドライバーの”ヒーロー的”な要素が失われることはない。

ドライバー達は300km/hを超えるスピードでレースを行い、自分の体型に合わせて作られたコクピットに横たわり、カーボンファイバーのシェルに包まれた車体に命を委ねる。その背後には、1000馬力ものパワーユニットと100リットル強の燃料を積んだ燃料タンクが置かれる。

「Heroo」は、イタリアのアーティストでデザイナーのマッテオ・マキアヴェッリがピレリ・モータースポーツと共同で制作したもので、「レーシングカーとタイヤの関係性」を表現し、「F1マシンに用いられる素材の品質やスピード感、そして美しさと優雅さを融合させたアート作品」だ。

このトロフィーは、勝利を喜ぶドライバーをカーボンファイバー製のコミカルなフォルムで表現し、ゴム製のタイヤをベースとしている。

優勝トロフィーとコンストラクタートロフィーのヘルメット部分には、金粉が散りばめられており、2位と3位のトロフィーには、それぞれシルバー色とチタン色が施されている。

「Heroo」はトップ3フィニッシャーだけでなく、コレクターやファン向けに限定生産で複製品が販売される。

また、マイアミ、モントリオール、シルバーストーン、モンツァに続き、今回も特別版のポディウムキャップが登場する。後にマーロン・ブランドやジェームズ・ディーンといった映画スターたちが着用し、自由や反抗の象徴として文化的な意味を持つようになったデニムを素材とする。

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