オコンとガスリー「あれは酷い」アルピーヌの”戦略ミス”に憤り隠さず、揃って最後尾…謝罪するファミン
20日(土)に行われたF1第13戦ハンガリー公式予選で揃って最後尾グリッドに沈んだピエール・ガスリーとエステバン・オコンは、口を揃えて「ミスを犯した」と述べ、アルピーヌのピットウォールが下した決断に対する憤りを示した。
雨に見舞われたハンガロリンクで行われた予選Q1は、セルジオ・ペレス(レッドブル)のクラッシュにより残り6分45秒で赤旗が振られる展開となった。
当時の路面は濡れており、セッションが再開されてもラップタイムを更新するのは難しいとアルピーヌは考えていたが、それは結果的に完全な誤りだった。
オコンとガスリーがガレージから恐怖の表情で見守る中、ライバルチームは続々とラップタイムを更新していった。赤旗時にオコンは10番手、ガスリーは12番手につけていたが、最終的にはタイムシートの最底辺にまで転げ落ちた。
なぜコースインしなかったのか?との質問を受けたガスリーは、努めて冷静にコメントしつつも口数は少なく、その表情には明らかに苛立ちの色が見えた。
「…分からない。あれは酷いミスだった。僕は行きたかったのに。兎に角、見直すべきものだけど、チームの決定は留まれ、だった。残念ながらそれは間違っていた」
赤旗が振られる前までのセッション内容については「この手のコンディションでは、クルマに乗ってどういうパフォーマンスを発揮するかはそれほど重要じゃない。コンディションを見極めて、最高のタイミングでラップを刻むことが重要なんだ」と語った。
「僕らはトップ15に入っていた。そして肝心な時に判断を誤った。もっと良いポジションで終われたはずだ。なんでこういうミスを犯したのかについて、その原因を検証しなきゃならない」
オコンは「出ないと決めたのはチームだ。明らかに戦略ミスだった」と振り返る。
「僕らは誰もがエンジン全開で走ったりしないFP3で1分17秒5を記録していた。そして路面が濡れていた当時に僕らが記録していたのは1分18秒台だった」
「もちろん、(セッション再開に向けて)DRSの使用が禁止されはしたけど、仮に路面が乾いていけばミドルセクターでコンマ5秒以上速くなるはずだった。これが考慮されていなかった」
「後から考えれば簡単なことだけど、僕らのマシンの競争力的に、この手のミスを犯す余裕はない。これまでこういうミスは一度もなかったのに、この2つの週末で立て続けにミスを犯しているから、何が起きていたのかを確認し、もっと上手くやらなきゃならない」
かなり腹立たしいだろうね? と問いかけられると「そうだね。単純なミスだからね。スポーツである以上、こういうことは起きるものだけど、僕らは互いに信頼しあって、先を読んでいかないと」と返した。
「深読みしすぎた結果なのか、それとも考えが足りなかったのか、現段階では分からないけど、何にしても、もっと上手く考えないと」
チーム代表を務めるブルーノ・ファミンは「セッション中にチャンスを与えられなかったことをドライバーたちに謝罪したい」と振り返った。
「セッション終盤に向けて路面が乾き始めていたにも関わらず、ガレージに唯一残っていたクルマが我々のものであったことは明らかなミスだった。チームとしてその責任を重く受け止めている」
「今週末のこれまでのパフォーマンスレベルがどうであれ、このような形で予選を終えるのは非常に残念だ」
「今後このようなことが二度と起こらないよう、チーム全員で対策を講じるつもりだ」
2024年F1ハンガリーGP予選ではランド・ノリスがポール、オスカー・ピアストリが2番手に続き、マクラーレンが12年ぶりのフロントロウ独占を果たした。
決勝は日本時間7月21日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4381mのハンガロリンクを70周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。