ハースF1チームのギュンター・シュタイナー代表、2023年5月25日F1モナコGP
Courtesy Of Haas

ハースF1に「長く留まりすぎた」と回顧するギュンター・シュタイナー

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2024年シーズンを迎える事なく米国カナポリスのチームを去ったギュンター・シュタイナーは、更なる展望が見えない状況の中、不必要に長くハースに留まってしまったと考えている。

シュタイナーはハースが2016年にF1に参戦して以来、一貫してチームを率いてきたが、チームオーナーのジーン・ハースはコンストラクター選手権最下位に終わった昨季を経て、シュタイナーとの契約を更新しない事を決断した。

参戦開始から2年後の2018年オーストリアGPでは、ロマン・グロージャンがチーム史上最高の4位フィニッシュを果たし、ハースは同年のコンストラクター選手権で5位に輝いたが、以降はこれ以上の成績を残せていない。

資金やインフラ、人材を含めたリソース面でトップチームに及ばないハースがトップ4を争うことは難しく、下位争いが続く状況の中、シュタイナーは次第に情熱を奪われていった。

チーム代表の座を追われ、テレビ解説者、そしてF1公式サイトのコラムニストとしてパドックに戻ったシュタイナーは、その最初のコラムの中で、もっと早くハースを去るべきだったとの考えを示した。

「今シーズンを前にハースを離れて以降、私の人生は順調だ。ここ数週間は10年ぶりくらいにF1から離れた。この時間は私にとって良いものだった」

「時間が経てば経つほど、ハースに長くいすぎたことが分かる」

「一歩離れるとハッキリするものだ。何をすべきかが分かる。その場にいる間は現実から目をそらし、やれると思ってしまうものだが、実際にはできない」

「私がまだチームにいた時、7位や8位、9位を争うことはできたが、ライバルと同じ武器がなければ表彰台を争うことはできなかった」

「私は自分の人生を通して長々とそういった事をしたいわけではなかった。2度と7位にはなりたくない。それはもうやり遂げた。私はトップ争いがしたいんだ」

「トト・ウォルフが移籍した時、当時のメルセデスはトップチームではなかった。確かに最初はエンジンのアドバンテージがあったが、彼は中期的な成功を掴むためにあらゆる面で上手くやり、彼らはコンストラクター選手権を8度制した」

「レッドブルも同じだ。彼らがあの場にたどり着くまでに一体、どのくらいの時間がかかっただろうか? 彼らは毎年、調子を上げ続けた。忍耐と長期的な計画が必要なんだ」

シュタイナーはまた、将来的にF1の現場に戻る意思がある事を明らかにしたが、 「それは適切なプロジェクトである必要があるし、適切に行われる必要がある」と付け加えた。