F1ベルギーGP、契約延長で2025年カレンダー残留が正式決定
伝統のスパ・フランコルシャンを舞台とするF1ベルギーGPが少なくとも2025年まで開催される事が正式決定した。F1は2023年10月13日(金)、現地プロモーターとの間で1年の契約延長に合意した事を明らかにした。
スパ・フランコルシャンは1950年のF1世界選手権発足以来、56回ものグランプリを開催してきた。鈴鹿やモンツァ、シルバーストンと並びF1を象徴する伝説的コースの一つとして知られており、その全長はカレンダー最長の7.004kmを誇る。
スパは近年、2つのグランドスタンドを新設して収容人数を1万人増やすなど、大規模なインフラ整備を実施し、今年7月のベルギーGPは週末を通じて前年より2万人多い計38万人を動員した。
市場の急速な変化に伴い、ラスベガスやマイアミといった意欲的な開催地が次々と登場する中、ファンから絶大な人気を誇るスパは2022年を最後にカレンダーから姿を消すと見られていた。
だが、南アフリカGPの復活計画が頓挫した事で1年の契約延長へと至り、今年7月には2024年のカレンダーに組み込まれる事が明らかにされ、ベルギーのアレクサンダー・ドゥ=クロー首相のサポートもあって、少なくとも2025年までのグランプリ開催が決定した。
F1のステファノ・ドメニカリCEOは「スパはファンからもドライバーからも愛されているF1の代名詞にして、F1開催の初年度にレースが行われたサーキットの一つだ。2025年までの契約延長を嬉しく思う」と述べ、「プロモーターとワロン地域政府の継続的な支援に感謝したい」と付け加えた。
ワロン地域政府のウィリー・ボルスス副大統領兼経済大臣によるとF1ベルギーGPは「ワロン地域とベルギーに多大な経済効果」をもたらしており、2021年大会の経済効果は公的資金の減少にも関わらず4,180万ユーロ(約65億3,227万円)に上った。