2023年F1第13戦ベルギーGPのシュートアウトが7月29日(土)にスパ・フランコルシャンで行われ、マックス・フェルスタッペン（レッドブル）がスプリントのポールポジションを獲得した。角田裕毅（アルファタウリ）は16番手でSQ1敗退を喫した。

1周約3.3kmのモナコであればまだしも、カレンダー最長7kmを誇るスパにおいて、トップ3のギャップは1000分の25秒という信じ難い僅差となった。オスカー・ピアストリ（マクラーレン）が1000分の11秒差の2番手、カルロス・サインツ（フェラーリ）が3番手に続いた。

100kmのスプリントに向けたグリッド争いは豪雨の影響により35分遅れで開始された。ただ、強い日差しと高い排水性能を持つ舗装を背景に、路面はセッションを経る毎に乾いていき、最終SQ3はソフトタイヤでの争いとなった。

ルイス・ハミルトン（メルセデス）は1回目の計測を終えてタイムシートのトップに立ったが、最終アタックでは前方を走行していた僚友ジョージ・ラッセルがターン1でロックアップ。結果、ケメルストレートで追いつきアクセルを緩めざるを得ず7番手に後退した。ラッセルは10番手に留まった。

本戦ポールのシャルル・ルクレール（フェラーリ）は4番手。フロアにダメージを負って予選で本領を発揮できなかったランド・ノリス（マクラーレン）は、シュートアウトでも僚友ピアストリを上回れず5番手に留まった。

路面が急速に改善していく中、一番最初にチェッカーフラッグを受けて暫定トップに立ったセルジオ・ペレス（レッドブル）は、その後の2分間で8番手にまで後退した。

予選でダブルQ2敗退を喫したアルピーヌはピエール・ガスリーが6番手、エステバン・オコンが9番手と、揃ってSQ3進出を果たした。

アルファタウリ勢は、角田裕毅が0.093秒届かずSQ1敗退を喫した一方、ダニエル・リカルドは11番手と好位置を確保した。

SQ1：角田裕毅ノックアウト

SQ1はQ1より6分短い12分間で行われた。通常であればSQ3以外はミディアムタイヤを装着しなければならないが、レインタイヤの装着は自由。気温17℃、路面22℃のウエットコンディションに対し、全車がインターミディエイトを履いて周回を重ねた。

トラック・エボリューションは大きく、最後の計測ラップでタイムシートは大きく入れ替わった。角田裕毅は15番手突破のラッセルに0.093秒届かなかった。リカルドは12番手で通過を果たした。

ニコ・ヒュルケンベルグ（ハース）はチェッカーフラッグに間に合わず、ノータイム最下位でセッションを終えた。

ノックアウト

• 16：角田裕毅（アルファタウリ）
• 17：バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)
• 18：ケビン・マグヌッセン(ハース)
• 19：周冠宇（アルファロメオ）
• 20：ニコ・ヒュルケンベルグ（ハース）

SQ2：大きな代償を支払ったアストンマーチン

終盤に向けてレーシングラインの多くがドライに変化していく展開となったが、僅か10分のセッションでタイヤを履き替える事は難しい。

中古インターでコースインした後、すぐにミディアムに履き替えたランス・ストロール（アストンマーチン）を除く全車がインターで周回を続けた。

このギャンブルは失敗に終わった。アウトラップで「（スリックに替えるのが）早すぎた」と訴えていたストロールは、続く計測ラップのターン9を曲がり切れず壁に衝突。右フロントを中心にクルマに大きなダメージを負った。

代償は大きかった。これにより残り29秒で赤旗が振られ、チームメイトでこの日が誕生日のフェルナンド・アロンソはラップを放棄せざるを得ず、アストンマーチンは2台共がタイムを残せないままにダブルSQ2敗退を喫した。

また、ウィリアムズ勢もあおりを受けノータイムでセッションを終えた。アレックス・アルボンは「まさかミディアムで行くヤツがいるなんて思ってもみなかった」とこぼした。

なお高いグリップが期待できるソフトではなくミディアムを履かせたのは、レースコントロールがウェット宣言を出していなかったためだ。

リカルドは10番手突破のラッセルに0.294秒及ばず、11番手でクルマを降りた。

• 11：ダニエル・リカルド（アルファタウリ）
• 12：アレックス・アルボン（ウィリアムズ）
• 13：ローガン・サージェント（ウィリアムズ）
• 14：ランス・ストロール（アストン）
• 15：フェルナンド・アロンソ（アストン）

F1ベルギーGPスプリントは日本時間7月29日(土)23時30分からスパ・フランコルシャンにて行われる。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第13戦ベルギーGPシュートアウトリザルト

コンディション

セッション概要

サーキット

F1ベルギーGP特集