目指すはF1チーム代表!? ニコ・ヒュルケンベルグ、経営管理への転身に興味
アストンマーチンのリザーブドライバーを務めるニコ・ヒュルケンベルグは、経営管理職への転身に興味を抱いている事を明かした。引退後、チーム代表としてF1に関与する姿が見られるかもしれない。
アストンのブランド・アンバサダーを務めるシモーネ・カポラーレから今後について問われたヒュルケンベルグは、2023年を含めた短期的な将来は「未定」だとした上で、具体的な職種は明かさなかったものの経営管理に対する興味を口にした。
「経営管理への移行に興味を持っているのは確かだ。長期的にはね。間違いなく検討すると思う。将来がどうなるかなんて誰にも分からないしね」とヒュルケンベルグは語った。
ヒュルケンベルグがマネジメントに興味を持っている事は傍目からも明らかだ。
35歳のドイツ人ドライバーは今年5月、自身のチーム「27X」を立ち上げ、世界初の電動スクーターレースシリーズ「eスクーター選手権(eSkootr Championship)」に参戦する事を発表した。
アスリートではなく、チームオーナーという新たな立場での挑戦についてヒュルケンベルグは「僕にとっては新しいチャプターだし、これまでとは異なる種類の関わり方だ」と説明した。
「僕は運転しない。チームオーナーなんだ。全くの未経験だし本当にエキサイティングだよ。フォローしつつ、幾らか時間を割いている」
eスクーター選手権は都市部を舞台としたマイクロモビリティでのレースだ。背景にはカーボン・ニュートラルの名のもとに急速に発展する電動化がある。
興味深いことに同じドイツ出身のニコ・ロズベルグは、F1引退後に環境保護に取り組む起業家へと転身し、電動SUVシリーズ「エクストリームE」のチームオーナーとなっている。
キャリアおよび人生における最大の功績はなにか?と問われたヒュルケンベルグは「F1に入って10年間という長きに渡ってキャリアを築いたことだと思う。当時は才能があっても経済的支援がなければ留まる事がかなり困難だった」と語った。
「スポーツ以外のこととしては、本当につい最近の事だけど、娘が生まれた事だね。今、9ヶ月なんだ。これも功績だね(笑」
2019年末を以てルノーでのフルタイムシートを失ったヒュルケンベルグは、その後、新型コロナウイルスの世界的流行により欠場を余儀なくされたドライバーの代役として幾度となくステアリングを握っている。
今年は開幕2戦でセバスチャン・ベッテルの代わりを務め、バーレーンGPでは予選でレギュラードライバーのランス・ストロールを上回り、続くサウジアラビアGPでは決勝でチームメイトを超える12位完走を果たした。
来季F1復帰に向けてトレーニングを強化しているヒュルケンベルグが見据えるのは、ミック・シューマッハ放出の可能性があるハースだ。ただ、ローガン・サージェントがスーパーライセンスを取得できない場合、ウィリアムズというシナリオも出てくる。