当初、アルファタウリのドライバー達は高速・ハイダウンフォースのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ（COTA）での苦戦を予想していたが、蓋を開けてみればパフォーマンスは想像以上に良く、思いがけず良い感触を得たようだ。

F1アメリカGPの初日FP2は2023年仕様のピレリタイヤテストに費やされたため、事実上、週末に向けてのセッションはFP1の60分間のみだった。

1回目のフリー走行で14番手タイムを残した角田裕毅は1日を振り返り「FP1ではマシンバランスを検討するために幾つか変更を加えてみました。かなり快適に走ることができたので、明日に向けてかなり良い状態にあるように思います」と語った。

「FP2はテストのためのセッションだったので、明日のFP3では迅速に作業に取り組む必要がありますが、来季のコンパウンドについてより深く知ることができたので、今後に向けて役立つと思います」

「明日に向けてはFP1での走行を元にすべてを進めていく必要があります。僕としてはそれを上手くまとめ上げて、Q3を狙っていきたいと思います」

FP1で8番手タイムを刻んだチームメイトのピエール・ガスリーもQ3進出を公言するなど、角田裕毅と同じ様にかなりの手応えを得た様子だ。

「理論上、このコースで僕らは苦戦すると予想していたけど、FP1でのパフォーマンスとスピードは本当に良かった」とガスリー。

「クルマのフィーリングも直近の2戦より改善しているし、明日はもう一歩前進できるようにしたい」

「最初の感触が良かったから、あまりクルマに変更を加えたくないと思ってるけど、より多くのパフォーマンスが引き出せるように、FP3では特定のエリアを微調整し、予選でトップ10を狙っていきたい」

チーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズはこの日のプログラムを次のように説明した。

「FP2がタイヤテストに割り当てられたため、セットアップ作業とレースタイヤへの理解という点で、FP1では2セッション分の仕事をやり終えなければならず、今日は忙しい1日だった」

「まずは2台にエアロレイクを取り付け、ツールの相関関係を向上させ、AT04のマシン開発に役立つようなデータを収集した」

「その後、テスト計画に取り組んだ。今日の主な目的は、このコースでの乗り心地と空力のトレードオフに関する理解を深める点にあった。何しろCOTAは近年の中で、最もバンプが酷いコースだったからね」

「ただ広範囲にわたって再舗装された事で殆どの問題は解消されており、以前ほど苦戦する事はなかった」

「メカニカル及びエアロに関するテストに加えて、決勝レースを見据えてタイヤの挙動を確認する必要があった。このコースはタイヤへの入力が大きく、今日はあらゆるコンパウンドでデグラデーションが顕著に表れていた」

「明日に向けて、今夜はデータを取りまとめてレース戦略を決めていく事になる」

「FP2に関しては、走行計画はピレリの指示に従わなければならず、セットアップ調整は許されなかったため、兎に角、ピレリのサポートのために走行を続けるだけだった」

「全体的に今日はポジティブな1日になった。バランスとセットアップはFP1の最初の走行の段階からほぼ決まっていたし、パフォーマンスも期待に沿うものだった」

「予選Q3進出に向けて、今夜はクルマのチューニング作業に取り組むつもりだ」

アメリカGPの初日フリー走行1では、カルロス・サインツ（フェラーリ）がマックス・フェルスタッペン（レッドブル）を退けトップタイムを記録した。FP2は2023年仕様のタイヤテストに費やされた。

2022年F1アメリカGPの3回目のフリー走行は日本時間10月22日(土)28時から、公式予選は同31時から1時間に渡ってサーキット・オブ・ジ・アメリカズ（COTA）で開催される。

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