戦略失態続きのフェラーリに「F3チームの方が良い仕事をする」と批判、組織改革の必要性を訴えるロズベルグにビノットは
2016年のF1ワールドチャンピオンでF1解説者を務めるニコ・ロズベルグは、オランダGPでのフェラーリの戦略及びピットストップでのミスを受け、リソースが圧倒的に乏しい下位カテゴリーのチームの方がまともな仕事をするとして批判した。
ザントフォールト・サーキットでのレースでは、カルロス・サインツが1回目のピットストップの際に12.79秒ものタイムロスに見舞われた。判断が遅かったためにタイヤの準備ができていないにも関わらず指示を出したのが原因だった。
フェラーリのお粗末な戦略とオペレーションに批判の声が上がるのは殆ど毎戦の事だ。モナコGPでは勝利をほぼ手中に収めていたシャルル・ルクレールがピットストップで後退を強いられ、イギリスGPでは最終盤のタイヤ交換判断を誤りポジションを失った。
Sky Sportsに出演したロズベルグはオランダGPでの失態を批判し、フェラーリの指揮官であるマッティア・ビノット代表に対して組織改革を促した。
「マッティア・ビノットは『いやいや、何も変える必要はない。全てが上手くいっている』って言い続けてるけど、そんな日がいつ来るっていうんだ?あり得ない」
「戦略面とピットインで言えば、F2チームやF3チームでさえ、フェラーリより素晴らしい仕事するっていうのに」
「通常のレースでピットに入ってきた時にタイヤが用意されていないなんてね。いつかは本当に何かを変えていかないと」
「こうしてコメントしているのは、フェラーリがまたすぐにミスを犯す事が分かっているからさ。彼らは人員や働き方について抜本的な変更を加える必要がある」
この批判に対してビノットは「我々は人を変えるつもりはない。それがロズベルグへの率直な答えだ」と述べ、組織改革に取り組むつもりはないとはねのけた。
「それよりも大切なのは、兎に角、安定性であり、レース毎に確実に向上させるていく事だ。我々のチームは素晴らしい。それに疑いの余地はない」
「判断が遅すぎたために対応する時間がなかったのだ。今後、改善できると確信している。それよりもクルマのペースの方が心配だ」