2022年の新車「AT03」の発表に合わせて、リードドライバーとしてスクーデリア・アルファタウリを率いるピエール・ガスリーが、今季の目標とニューマシンへの期待、18インチタイヤ導入に伴う課題や今夏予定のサプライズについて語った。

通算86戦、優勝1回、表彰台3回、フロントロー1回、ファステストラップ3回、入賞44回。F1での5年目のフルシーズンを迎える26歳のフランス人ドライバーにとって、今季はトップチーム移籍へと繋がるキャリア転機の年となるかが注目される。一問一答は以下。

昨年は非常に満足のいくシーズンになったと思いますが、冬休みはどう過ごしましたか？

シーズンの閉幕がかなり遅かったから、1月初旬のトレーニング開始を前に、家族や友達に会ったりと、休みを最大限に活用したよ。クリスマスには家族やガールフレンドと一緒にスイスでスキーをしたんだけど、山で新鮮な空気を堪能できて本当に良かった。

その後、アメリカに飛んでサンタモニカにあるレッドブル・トレーニングセンターでトレーニングプログラムを開始した。マイアミにも行く機会があって、サーキット（マイアミ・インターナショナル・オートドローム）を見学したり、ドルフィンズ（NFLチーム）のトレーニングセンターでトレーニングをしたりした。

休みはあっという間で、すぐに来たるべきシーズンに向けた準備に取り掛かった。今は最高に良い状態だ。テストやレースに向けてトレーニングを続けている。

マシンが一新されますが、2022年シーズンをどのように捉えていますか？

どんな事態にも対応できるように、オープンマインドで取り組む必要があると思ってる。今年は全てのチームにとって再出発の年であり、殆どゼロからのスタートになる。

新しいレギュレーションをどう読み解き、如何にして最高のマシンを作るかという点で、チームにとっては大きな挑戦だ。

僕としては上手くいく事を祈っている。チームの能力を疑っちゃいないし、今のところ彼らは自分たちの仕事に満足している。

ライバルと同様に、アルファタウリも何ヶ月も前から開発に取り組んできたけど、バルセロナで初めてコースに出るまでは何が起こるか見当もつかないし、実際にクルマを走らせてみて初めて、クルマの挙動やライバルとの違いが見えてくるはずだ。今シーズンはきっと、驚き満載の1年になるんじゃないかな。

2022年はF1での今後のキャリアを考える上で重要な年になるのでしょうか？

去年とアプローチを変えるつもりはないし、昨年は本当に良い結果を残せたから、今年はそれをベースに、与えられたマシンで最高の走りを見せ続けたいと思ってる。

常にトップ争いをして定期的に5位以内に入りたいと思っているし、もしマシンに十分なパフォーマンスがあるならば、それ以上の成績を残せるような年にしたいと思ってる。

どんな状況にも対応できるよう準備を整えておく事が重要だと思っているから、僕としてはメンタル面でも準備を進めているし、常にベストを尽くすようにってチームに発破をかけていくつもりだ。

去年はコンストラクターズ・ランキングで5位に迫れたから、今年はそれを達成できたら最高だね。達成の見込みについて判断するのは時期尚早だけど、僕としては常にベストを尽くしてクルマのポテンシャルを最大限に引き出していきたいと思ってる。

18インチタイヤ導入による影響をどう予想しますか？

見た目的にも大きな変化だけど、車重が重くなることでドライビングにも影響が出るし、他のあらゆる変化と同じ様に僕らにとって新たな課題になると思う。

新しいホイールカバーが導入された事もあってコックピットからの視界も若干悪化しているし、他の色んな変更部分と合わせて、レース週末のフリー走行でやるべき事はこれまで以上に多くなるだろうね。

今夏にアルファタウリとの特別なコラボが予定されているそうですが…

数ヶ月前からアルファタウリチームと協力して、夏に発表される特別なプロジェクトに取り組んできたんだ。

ずっとやりたいと思っていた事だから凄く楽しみにしてるんだけど、段階を経る毎に本当に期待できるクールなものになってきてる。残念ながら、まだ多くを明かす事はできないんだけど、楽しみにしていて欲しい。