「タイムはどうでも良い」とテスト初日最速のレッドブル・ホンダ、RB16Bの感触に手応え得たフェルスタッペン
ライバルが信頼性を欠いた事もあり、レッドブル・ホンダのタイトル挑戦に向けた2021年シーズンの戦いは前向きかつ堅実なスタートを切る事となった。
3月12日(金)に行われた2021年F1プレシーズン・バーレーンテスト初日。午後から砂嵐がコースを覆う中、マックス・フェルスタッペンは全車最多となる139周を走破して1分30秒674のトップタイムで1日を締め括った。
対して8連覇に向けたメルセデスの挑戦は落胆の1日で始まった。シェイクダウンを行わずにテストに臨んだ事が仇となったか、開始早々にギアシフトの問題が発生し、ギアボックス交換を強いられた事で午前の走行は僅か6周。午後も挽回叶わずレッドブルの約3分の1となる計49周に留まった。
この日は午前こそ晴天に恵まれたものの、午後は懸念された砂嵐が到来。最悪のコースコンディションでのセッションとなったが、チームは計画していた周回数とプログラムの目標値を達成した。
レースエンジニアリング責任者を務めるギヨーム・ロケリンは「かなり多く見積もっていた周回数も、走行計画も共にやり遂げる事ができた。目標達成という意味で本当に満足している。現段階ではラップタイムは重要ではない。マックスも初日にタイムシートのトップに立ったからといって、気負う事はないだろう。何より重要な事は、計画通りに周回を重ねてプランを終えられたという事だ」と語った。
なおフェルスタッペンは午前のセッション中にターン2でリアを失い、テスト第一号となるスピンを喫したが、チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、RB16Bに問題があるわけではなく「突風」と「トリッキーなコンディション」によるものだと主張した。
テスト2日目の13日(土)はフェルスタッペンに代わってセルジオ・ペレスがRB16Bをドライブする。
肝心なのはマシンの感触が良かった事
マックス・フェルスタッペン1位:1分30秒674 / 139周
非常に難しいコースコンディションであったにも関わらず、かなりの周回をこなす事ができ今日は本当にポジティブな一日だった。
ここバーレーンは高温で風も強く、常にデグラデーションが酷くなる傾向にある場所だから、今日の状況には本当に満足だ。
目標としていたレベルの周回数に達する事ができたし、予定していたプログラムも全て消化できたから、データ取りという観点でチームにとっても満足できる結果だと思う。
現時点ではまだペースに関して語る必要はない。全車の真の速さが明らかになる初戦の予選Q3に進むまではね。
肝心なのはマシンのフィーリングが良かったという事さ。ポジティブなスタートが切れたと思うよ。
初日をトップで締め括ったのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。2番手ランド・ノリス(マクラーレン)を0.215秒差で退けた。3番手には0.472秒遅れでエステバン・オコン(アルピーヌ)が続く結果となった。
バーレーンテスト2日目は日本時間3月13日(土)日本時間16時から午前のセッションが、同21時から午後のセッションがそれぞれ4時間に渡って開催される。テストの模様はDAZNが生配信する。