フェルスタッペン、3度目のポールはお預け「アンダーのせいでV字走行を強いられタイムを失った」
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは10日(土)のF1アイフェルGP公式予選を終えて、キャリア3度目のポールポジションを掴み損ねたことに複雑な感情を抱いているものの、アップデートされたRB16はメルセデスとの差を更に縮めており、その点に関しては好感触を得ている。
予選Q3の1セット目を終えて暫定ポールにつけたのはフェルスタッペンだった。そのため、過去10戦すべてでポールを独占してきたメルセデスの支配体制に終止符が打たれるかに思われたが、ブラックアローの2台は最終計測でフェルスタッペンを上回るタイムを刻み、再びフロントローを独占した。
フェルスタッペンは予選全体を通してタイムシートの上位につけていた。Q1で2番手、続くQ2ではトップタイムを記録。最終的にポールを手にしたバルテリ・ボッタスとのギャップは0.293秒、2番手ルイス・ハミルトンに対しては1000分の37秒差にまで迫って見せた。メルセデスとの差は着実に縮まってきている。
「昨日は丸一日を失ってしまったから、今日は誰にとっても非常に慌ただしい1日だった。予選は興味深いセッションになった」とフェルスタッペン。
「全体的にかなり良い予選だったと思うけど、Q3に入ってからアンダーステアが少し酷くなり始めたんだ。寒いコンディションの中でアンダーに見舞われると、フロントタイヤがすり減ってしまいゴムが失われてしまう。おかげで少しラップタイムを失ってしまった」
「僕らは徐々にメルセデスとの差を詰めてきている。凄く前向きな状況だと思う。そういうわけで少し期待していただけに、ある意味少しガッカリだけど、全体的には満足してる」
「レースではもっと接近できる事を祈ってる。明日は今日よりも更に寒くなるみたいだから、タイヤがどうなるのか、どのような挙動になるのか興味深いところだね」
「ニュルブルクリンクはドライブしていて楽しいサーキットだから明日が楽しみだよ」
「幾つか改善したいところはあったけど、時間がなかったからその点はしょうがない。全体的には良かったけど、予選ではアンダーステアに少し苦戦してしまった。僕はアンダーが好きじゃないんだけど、路面温度が低かったからフロントタイヤが冷えちゃってね」
「序盤は良かったんだけど、その後は少し滑ってしまうような状況だった。アンダーステアになると、コーナー中盤でスピードを維持することができなくなってしまうから、V字スタイルで走らなきゃならず、それによって少しタイムを失ってしまうんだ」
「とは言え、それでもメルセデスに接近できていたから良い予選になったと思ってる」
「エンジンは同じだと思うけど、幾つかアップグレードを持ち込んだ結果、マシンの性能を更に少し引き上げる事ができた。もちろん、まだ少ししか走れていないから、分析して最適化しなければならない事はたくさんあるけど、良い一歩を踏み出したことは間違いない。この方向性で改善し続けられることを願っている」
僅か60分間の練習走行を経て行われた予選では、バルテリ・ボッタス(メルセデス)が僚友ルイス・ハミルトンを2番手に抑えてポールポジションを獲得。セカンドローはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)という結果となった。
2020年 F1アイフェルグランプリ決勝レースは、日本時間10月11日(日)21時10分にスタート。1周5148mのニュルブルクリンクを60周する事でチャンピオンシップを争う。