フェルスタッペンとアルボン、アストンマーティン初のハイパーカー「Valkyrie」を初ドライブ
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとアレックス・アルボンが、6.5リッターV12自然吸気エンジンとハイブリッドシステムを備えるアストンマーティン初のハイパーカー「ヴァルキリー(Valkyrie)」を初めてドライブした。
ヴァルキリーは天才的F1デザイナー、エイドリアン・ニューウェイが設計を手掛けたハイパーカーで、日本円にして3億円を超える価格ながらも既に予約は完売しており、年内中に納品が開始される見通しとなっている。2人は今回、英国シルバーストン・サーキットで、レッドブルにインスパイアされたリバリーをまとうVP1プロトタイプのステアリングを握り、初めてヴァルキリーを体験した。
グランプリ8勝を誇るマックス・フェルスタッペンは「去年のイギリスGPで行われたヴァルキリーの初走行は見たけど、自分でドライブした方が楽しいに決まってるし、実際すごいエキサイティングだった。本当にクレイジーなマシンで驚いたよ」と印象を語った。
「もちろんまだ開発段階だけど、既に速さを感じるし、普通の車と比べると…全く違うね! ダウンフォースレベルは驚異的だし、とんでもなくアグレッシブな外観だね。今日は本当に楽しかったよ」
フェルスタッペンのチームメイトとして、今年F1での2シーズン目に挑むタイ人ドライバーのアレックス・アルボンは「まるでレーシングカーみたい。本当に特別な経験だった。もちろん、まだ開発が必要な部分もあるけど、特にコーナー間のバランスが非常に良い。軽いから動きが鋭いしね。確かにF1マシンと比べるとダウンフォースは少ないけど、それでもGフォースを感じるし、普通のロードカーよりF1マシンに近い反応だった。できれば僕も手に入れたいね!」と語った。
この日は検証用のVP2とVP3モデルもコースに持ち込まれ、アストンのテストドライバーを務めるクリス・グッドウィンやダレン・ターナー、アレックス・リンがドライブ。全部で3台のヴァルキリーがシルバーストンを駆け抜けた。
一日を振り返ったアルボンは「アストンマーティンは自動車メーカーとF1チームが協力し合うというアイデアを歓迎し、これにエイドリアン(ニューウェイ)が加わった事で、僕らが普段レーストラックで使用しているテクノロジーがロードカーに持ち込まれる事となった。本当にエキサイティングな事だと思う」とまとめた。
アストンマーティン・ヴァルキリーは8つの検証プロトタイプを含む合計150台の生産が予定されている。今回持ち込まれた初期モデルは、世界最速のロードーカー性能を追求する上でのさまざまなテストプログラムの対象となる。ヴァルキリーの開発は2020年も継続され、今年の下半期に顧客へのデリバリーが開始される予定となっている。