半導体大手AMD、フェラーリのF1スポンサーを辞してメルセデスに鞍替え
F1世界選手権に参戦するメルセデス・AMGペトロナスF1チームは4日、アメリカの半導体製造会社AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)との複数年に渡るパートナーシップを締結した事を明らかにした。
AMDは2018年よりマラネッロのチームのスポンサーを務めていたが、2020年シーズンを前にライバルチームへと切り替える。本契約の一環として、シルバーアローの2020年型F1マシン「W11」のコックピット両脇及び、ドライバーレーススーツやチームウェア、エンジニアリング・ステーションなどに同社のロゴが掲載される。
AMDは英国ブラックリーのチームに、ハード及びソフトを含めたデータ処理のための各種ソリューションを提供するほか、サーバー向けの超高性能プロセッサ「AMD EPYC」や、最大12コアを搭載するラップトップ向けの「AMD Ryzen PRO」など、同社の商用ソリューションの試験テストを予定している。
AMDのジョン・テイラー最高マーケティング責任者は「ハイパフォーマンス・コンピューティングの領域において、既存の限界を超える破壊的技術の開発パートナーとして我々を超えるものは存在しない。メルセデスと我々は、最先端のテクノロジーを駆使して、ファクトリーから実際のコース上に至るまで、途方も無いイノベーションとパフォーマンスを提供していくという共通のスピリットを持ち合わせている」と述べた。
「革新はF1の中核であり、パフォーマンスを追求する上で我々は、常に技術的な限界を押し広げてきた」と語るのはメルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフだ。
「AMDが我々のチームに加わる事となり嬉しく思っているし、まだ見ぬ未知のパフォーマンスを解き放つため、更に高度なソリューションを模索していくという挑戦が楽しみでならない」
Mercedes-AMGペトロナスF1チームは、AMDのロゴが掲載された新車「W11」のシェイクダウンを、2020年2月14日(金)に英国シルバーストン・サーキットにて行う。