ロス・ブラウン
人物データ
名前 | ロス・ブラウン / Ross Brawn |
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国籍 | イギリス |
出身地 | ランカシャー |
生年月日 | 1954年11月23日 / 70歳 |
ロス・ブラウンとは、過去にメルセデスやホンダ、フェラーリなどでチーム代表を努めたイギリス人レースエンジニアのこと。エンジニアとしてというよりかは、チームを率いる立場の人間としての方が有名だろう。ベネトンで1回、フェラーリで6回、ブラウンGPで1回の、計8回のコンストラクタータイトルを獲得している大物中の大物。
2014年に不穏な雰囲気の現れてきたメルセデスGPを離脱し引退を発表した。F1への復帰を完全否定しての引退ではなく、度々フェラーリやマクラーレンへの復帰が噂されたりしていたが、2016年にF1に大株主になったリバティ・メディアの意向を受けて、モータースポーツ担当マネージングディレクターに就任。最高現場責任者。
主なキャリア
- 1978年
- ウィリアムズのメカニックに
- 1987-89年
- アロウズへ移籍。ブラウンがF1マシンのデザイン・主任設計をした数少ない時期。
- 1991年
- シーズン途中でベネトンのテクニカルディレクターに就任。同年ミハエル・シューマッハが加入。伝説のコンビ誕生!
- 1994年
- 1994年、95年にシューマッハが2年連続のワールドチャンピオンを獲得。95年にはベネトン初のコンストラクターズタイトル獲得。戦術マスターとしての才能が開花。
- 1997年
- 前年フェラーリに移籍したシューマッハとジャン・トッドからの要請でフェラーリに移籍
- 1999年
- 16年ぶりのコンストラクターズタイトルをフェラーリにもたらす
- 2000-04年
- シューマッハのドライバーズチャンピオンとコンストラクターズチャンピオンの2冠を達成
- 2006年
- 引退を表明
- 2008年
- ホンダのチームプリンシパル兼チーム代表に就任
- 2009年
- 前年12月に撤退を発表したホンダから株式を買取り3月にブラウンGP・F1チームを設立。そのままドライバーズチャンピオンとコンストラクターズチャンピオン獲得。
- 2010年
- メルセデスにチームを売却し、メルセデス・グランプリのチーム代表に就任
- 2013年
- メルセデスチームからの離脱を発表
- 2014年
- 2月、F1からの引退を発表。しばらくは釣りを楽しむのだそう。
- 2017年
- F1のモータースポーツ担当マネージングディレクターに就任
戦術マスターの異名
2004年フランスGP、シューマッハはフェルナンド・アロンソ(ルノー)に前を塞がれていた。アロンソと同じ作戦を続けると彼を抜くことができないと判断し、4ストップ作戦への変更を決決定。シューマッハの2回目のピットストップで給油量を減らしてペースを上げ優勝。戦術マスターとしての名声は、ミハエル・シューマッハが2連覇を果たした丁度この頃についた。
F1を知り尽くした男
シニア・マネージャーを務めた4チームでグランプリ優勝を果たすというF1史上類のない経歴の持ち主。整備士からキャリアを始め、F1での36年間に、機械工、エアロダイナミシスト、主任デザイナー、テクニカル・ディレクター、レーシング・ストラテジスト(戦略家)、チーム代表など、ほぼあらゆる職種を経験。 F1マシンの仕組みだけではなく、レギュレーションのグレーゾーンをすり抜ける亊などを含め、F1というゲームを誰よりもを知りつくしていると言えるだろう。