
アンディ・カウエル
人物データ
名前 | アンディ・カウエル / Andy Cowell |
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国籍 | イギリス |
出身地 | ブラックプール |
生年月日 | 1969年02月12日 / 55歳 |
アンディ・カウエル(英:Andy Cowell) は、イギリス出身のF1エンジニアであり、F1エンジン開発のスペシャリストとして知られる。2025年シーズンを前に、アストンマーチンF1チームのグループCEO兼チーム代表に就任した。
1999年のコスワース「CR-1」、2001年のBMW「P81」、そして2014年のメルセデス「PU106」 など、カウエルはこれまでに数々の名エンジンの開発に携わった。メルセデスF1のエンジン部門を率いてダブルタイトル6連覇(2014〜2019年) を果たした立役者であり、その活躍はカウエルの名声を確固たるものにした。
Courtesy Of Daimler AG
メルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズのマネージング・ディレクターを務めるアンディ・カウエル
キャリアの歩み
幼少期からF1に夢中になり、ランカスター大学で機械工学を専攻した後、名門コスワースに入社。F1エンジン部門に配属され、フォードと協力してベネトンのタイトル獲得などに貢献した。
2000年にBMWモータースポーツに移籍し、ウィリアムズ用のF1エンジン開発を担当するも、すぐにコスワースへと戻り、F1エンジンプログラムの主任エンジニアとして複数の新プロジェクトを指揮した。
2004年にメルセデス・イルモアに移籍。V10及びV8のエンジン開発を通して昇進街道を歩み、2008年にメルセデス・ベンツ・ハイパフォーマンス・エンジンズ(HPP)のエンジニアリング・ディレクターに就任し、部門全体を統括した。これと時期を同じくして、メルセデスは2009年末にブラウンGPを買収し、フルワークスチームとしてF1に復帰した。
2014年にハイブリッドターボ時代が開幕するとメルセデスは、カウエルの指揮の下で開発された無慈悲なまでに強力なパワーユニットを背景に他チームを圧倒し、2014年~2020年にかけてドライバーズ&コンストラクターズタイトルを7年連続で独占。2021年にもコンストラクターズ選手権を制覇し、F1史上最も成功したチームとなった。
2020年6月、ダブルタイトル6連覇の偉業を経てカウエルは、「新たな挑戦を求める」との理由で、16年間在籍したメルセデスHPPのマネージング・ディレクターを退任。ハイウェル・トーマスが後任に就任した。
Courtesy Of Renault
2018年F1スペインGP金曜会見に出席したルノーのレミ・タフィン、メルセデスのアンディ・カウエル、フェラーリのマッティア・ビノット、ホンダの田辺豊治
業務引き継ぎのために顧問という立場で暫くの間、メルセデスにとどまったカウエルは、「Project Pitlane(新型コロナウイルス対策として医療機器を製造するプロジェクト)」に関与。再び注目を集めた。
そして2024年10月1日付けで英国シルバーストンのチームに加わり、メルセデスHPP時代の同僚であるマーティン・ウィットマーシュの後任としてグループCEOに就任。合わせてチーム代表に着任した。