角田裕毅、9位剥奪ペナ 未だ気持ち収まらずも「変える事はできない」F1カナダでの雪辱入賞に自信…課題は?

椅子に座る角田裕毅(アルファタウリ)、2023年6月15日F1カナダGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

9位入賞を奪われた格好となった前戦スペインでのペナルティについて角田裕毅(アルファタウリ)は、未だに納得しきれない思いを抱えているものの「受け入れるしかない」と述べ、F1カナダGPでの雪辱に意欲を示した。

ターン1で発生した周冠宇(アルファロメオ)との一件で5秒ペナルティが科された事で角田裕毅は9位フィニッシュを果たしながらも12位に降格となった。

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カタロニア・サーキットのターン1で発生した角田裕毅(アルファタウリ)と周冠宇(アルファロメオ)のインシデント、2023年6月4日F1スペインGP

F1カナダGPの開幕を翌日に控えたジル・ビルヌーブ・サーキットで角田裕毅は「まだ気持ち収まらないところがありますが、何も変えることはできません」と振り返った。

「結局のところ、FIAが決めたことですし、実は今日の午後にFIAと話をして、彼らの見解については理解しました。それ以外、何も言うことはありません」

「アプローチを変えるつもりはありませんし、今後もポジションを守るためにできる限りの事をするつもりです」

「限界の範囲内にあると思ったのですが、そうではなく、最終的にはやり過ぎてしまってポジションを守れなかったので、もう少し上手くやれるようにしたいと思っています」

「どのような状況であれ、改善できる余地はあります。レース後と同じように、かなり厳しいペナルティだとは感じていますが、兎に角、受け入れるしかないですね」

Courtesy Of Red Bull Content Pool

マイクを握る角田裕毅(アルファタウリ)、2023年6月15日F1カナダGP木曜記者会見にて

リザルトとしては3戦連続のノーポイントとはなったものの、いずれのレースもポイント獲得に相応しい巧者ぶりを披露した。生粋のスピードに加えて新たに一貫性を手にした今季の角田裕毅の勢いを阻むものはなにもない。

好調なシーズンの理由の一つは、かつて小林可夢偉やジャン・アレジを影で支えてきたマリオ宮川氏をマネージャーに迎えた事にあるようだ。ポジティブな影響があるのは「間違いない」と角田裕毅は認める。

「2021年のモナコでホンダの山本さん(元ホンダF1の山本雅史マネージング・ディレクター)に紹介してもらいました」と角田裕毅は明かす。

「それ以来、カジュアルに連絡を取り合って良い関係を築いてきました。ただ、実際に仕事をし始めたのは後の事で、昨年のアブダビあたりで僕の方から声をかけました」

「今のところ期待通りの仕事をして頂いていて、マネジメント面に限らず友人関係という点でも本当に頼れる方で、大いに信頼していますし、素晴らしい方ですし、本当に満足しています」

第4戦アゼルバイジャンGP以来となるトップ10フィニッシュの可能性は如何ほどか。カナダでの入賞に自信はあるか?と問われた角田裕毅は「そう思っています」と答えた。

「特にレースペースに関しては、今シーズンを通してポジティブなので、それを最大限に活かしていこうと思っています」

「今の僕らの課題の一つは予選です。クルマからパフォーマンスを絞り出して、できるだけ高いポジションを得られるようにしなければなりません。そうすれば15番手あたりからスタートするよりもレースが若干、容易になりますし、これが今週末の主な課題になると思います」

「これまでのところ、路面がバンピーなコースは僕らにとってさほど悪くないように感じていますし、モナコではかなり良いパフォーマンスが発揮できたので、楽観的な気分ですし前向きに感じています」

「今週末もベストを尽くすつもりです。戦略やペースに影響を与えるという点でちょっとしたゲームチェンジャーになると思うので、天候がどうなるのか様子を見守りたいと思います」

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