鈴鹿の縁石が”ミツバチ”に変貌、王者ベッテルが仕掛ける「BUZZIN CORNER」F1日本GP開幕前日16時からは…
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2023年のF1日本GPに先立ち、舞台となる三重県鈴鹿サーキットのターン2脇の縁石が黒と黄色のミツバチ柄にペイントされた。仕掛けたのは鈴鹿を愛して止まない4度のF1ワールドチャンピオン、セバスチャン・ベッテルだ。
コロナ禍によるロックダウンを機に人生を見つめ直して以降、多様な社会問題に取り組んできたベッテルは2022年末での現役引退後も変わらず、「スポーツにおける持続可能性の新しいスタンダード」を築くべく国別対抗形式のヨットレース「SailGP」に参戦するドイツチームの共同オーナーに就任したり、内燃エンジンと持続可能燃料によるモータースポーツの将来の可能性を証明すべくプロジェクト「Race without Trace」を立ち上げたりと大忙しだ。
そんなベッテルの次なるプロジェクトは生物学的多様性を支援・啓蒙する「BUZZIN CORNER」だ。その一環として鈴鹿サーキットの協力を経てターン2の縁石はミツバチ柄に塗り替えられた。また地元の宮大工のサポートを経てターン2の脇には高さ約1.7メートルのミツバチの巣箱が11個を設置されるという。
このプロジェクトについてベッテルはInstagramに動画を公開し、「日本にやってきた。すっごく楽しみだよ。実は『BUZZIN CORNER』という新しいプロジェクトを立ち上げたんだ」と説明する。
「見ての通り僕らはサーキットにいる。正確に言えば僕のお気に入りの鈴鹿サーキットのターン2だね」
「みんなに見てほしいんだけど、このコーナーに特別な仕掛けを施したんだ。縁石が黄色と黒で塗られているでしょ。コーナーの入口の縁石が白と赤で塗られているように、これは他の縁石とは全然違う特別なものなんだ」
「なぜかというとBUZZIN CORNERの名のもとに、生物学的多様性の問題に関する意識を高めたいと思ったからなんだ」
「誰もが知っているとても有名な1匹の昆虫がいる。それはミツバチだ。ミツバチは黄色と黒だよね。このプロジェクトで生物多様性の重要性をアピールするためにこれ以上の適任はいない。ミツバチは他の全ての昆虫の象徴として登場してもらったんだ!」
「ちょうどターン2の内側にミツバチの巣が見えるでしょ?ここ数日、数週間はこのプロジェクトで超忙しかったんだ。屋根は黄色と黒色で小さな村のようでしょ。日本の神社に似ているんだ」
F1日本GPの開幕前日21日(木)には「BUZZIN CORNER」のささやかなローンチイベントが行われる。ベッテルは「明日の午後4時からドライバー達と一緒に立ち上げのイベントをやるんだ」と説明し、「一緒にこのコーナーを盛り上げるのを楽しみにしてる」と付け加えた。
「みんなに参加して貰えて、そして鈴鹿に戻ってこられて嬉しいよ。これが、世界各地での取り組みやプロジェクトのきっかけになって、サーキットに黄色と黒の縁石が増え、昆虫の生息地が増えることを願っている」
「生物多様性のためというのは何も昆虫のためだけというわけじゃない。これにはあらゆる種類の生き物、植物やバクテリア、そしてそれ以上のものが含まれる。僕らは人間だけじゃなく、自然の多様性に感謝して、それを保護しなきゃならない。僕はそんな風に考えているんだ」