角田裕毅、昨季入賞のスペインでの好成績に強い思い…レイアウト変更の影響とアップデートを語る
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角田裕毅(アルファタウリ)が2023年FIA-F1世界選手権第8戦スペインGPに先立ち、モナコでの週末を振り返りつつ、カタロニア・サーキットのコースレイアウト変更の影響、アップグレードについて語った。
スペインGPの舞台、カタロニア・サーキットは最終セクションのシケインが撤廃され、コーナー数は14、全長は従来より18m短い4,657mへと変化した。シケインがないこのレイアウトは2006年以前に類似する。
週末に向けて角田裕毅は「昨年のバルセロナでは10位でポイントを獲得する事ができましたので、今回も上手くやりたいという思いが強いです」と意気込む。連戦にも関わらず、フィジカルトレーニングに取り組むためモナコを終えてスペインに直行したという。気合十分といった感じだ。
「このコースを初めて走ったのは2019年のGP3の時でした。翌年にはF2の両レースで4位を獲得しました」
「新しいレイアウトについてはシミュレーターでドライブしてみましたが、以前のレイアウトを実際に経験しているのはアロンソだけでしょうね!」
「最後のシケインがなくなったので、ラップタイムは以前より遥かに速くなると思います。これによってオーバーテイクが容易になるのか、それともそのためのチャンスが増えるのかどうかは分かりませんが、興味深いところです」
「ラップの終盤に2つの高速コーナーができた事で、タイヤのデグラデーションに影響が出るかもしれません。ここは元々デグが高いコースなので、例え幾らか低減したとしても、別のアプローチが必要になると思います」
「これまでの予選では1周保たずにタイヤが終わってしまうこともありましたが、ラップの終盤に高速コーナーができたことで、コーナー脱出時のトラクションへの要求が減ることになります」
好成績が期待されたモナコは残念ながらノーポイントに終わったものの、決して悪い週末だったわけではない。角田裕毅は「雨が降るまでモナコでのレースは本当に楽しかったです」と振り返る。
「フリー練習を通じてチームとして良い仕事ができていましたし、モナコでQ3に進んだのは今回が初めてで、ピットストップのタイミングも良くレースでも順調だったのですが、その後、ブレーキトラブルに見舞われトップ10に留まるのが難しくなってしまいました」
アルファタウリはモナコで、待望の新型フロアに加えてディフューザーやサイドポッド・インレット、エンジンカバーにアップデートを投入した。ただ、カレンダーの中で類を見ないキャラクターのモンテカルロ市街地コースでその効果を測る事は難しい。
角田裕毅は「アップデートについてはモナコで大量のデータを収集したのですが、実際、どのように機能するのか、より定期的にポイントを獲得していけるのかどうかについて、スペインではより明確に把握する事ができると思います」と付け加えた。
2022年のF1スペインGPでは、ポールシッターのシャルル・ルクレールがエンジントラブルでリタイヤを余儀なくされ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が逆転優勝を飾る結果となった。
F1スペインGPは日本時間6月2日(金)20時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選と決勝を含めた全セッションはDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。