ハース快進撃の原動力、ベアマン4戦連続入賞でアストン逆転目前に―オコンは「オペレーションエラー」で入賞逃す

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ハースF1チームは2025年F1第21戦サンパウロGP決勝で、オリバー・ベアマンが6位入賞を果たし、4戦連続でポイントを獲得した。ルーキーの快進撃により、コンストラクターズ選手権でアストンマーチンに2点差まで迫った。

一方、エステバン・オコンはレース序盤、パンクに見舞われ12位に終わった。小松礼雄チーム代表はパンク対応の際に「オペレーションミス」があったと自己批判した。

ベアマン、新人らしからぬ安定感でチームを牽引

ソフトタイヤを履いて8番手からスタートしたベアマンは、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)との激しい攻防を制してポジションを死守。シャルル・ルクレール(フェラーリ)のリタイアで7位に浮上すると、13周目のターン1でリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)をオーバーテイクし、6位へと順位を上げた。

戦略面では、17周目と43周目にミディアムタイヤへ交換する2ストップ戦略を採用。一時的にトラックポジションを落とす一方、フレッシュタイヤの優位性を活かして最終スティントでもオーバーテイクを重ね、6位でチェッカーフラッグを受けた。

スターティンググリッドに着くランス・ストロール(アストンマーチン)とオリバー・ベアマン(ハース)、2025年11月9日(日) F1サンパウロGP決勝(インテルラゴス・サーキット)Courtesy Of Haas

スターティンググリッドに着くランス・ストロール(アストンマーチン)とオリバー・ベアマン(ハース)、2025年11月9日(日) F1サンパウロGP決勝(インテルラゴス・サーキット)

「本当に嬉しい。正直、完璧なレースを実行できたと思う。これ以上の結果は望めない。何台かがリタイアした幸運もあったけどね」とベアマンは振り返る。

「ペースも戦略も良かった。何度かオーバーテイクも決めたけど、実際には少しばかりリスクを伴うから、楽しいものじゃないんだ」

「メキシコでの4位はちょっと予想外だったけど、その勢いを保って今回6位でフィニッシュできて本当に良い気分だ。残り3戦に向けて、まだまだチャンスは十分にある」

ベアマンはこれで4戦連続の入賞を果たした。直近4戦(シンガポール、アメリカ、メキシコ、サンパウロ)でハースが稼いだポイントは26点に及ぶが、実に24ポイントをベアマンが獲得している。

小松代表はベアマンへの称賛を惜しまない。

「オリーの方は素晴らしい結果になりました。レースペースは非常に良かったです」

「昨日の予選も良かったのですが、さらにペースを引き出せると分かっていたので、決勝ではクリーンエアの中で彼を走行させることを目標としていました。そのためアグレッシブな2ストップ戦略を取りました」

「チーム全員が協力して完璧にレースをまとめてくれました。オリーの走りは素晴らしいものでした。見ていて本当に満足できるものでした」

パドックで笑顔を見せるハースの小松礼雄チーム代表、2025年11月9日(日) F1サンパウロGP決勝(インテルラゴス・サーキット)Courtesy Of Haas

パドックで笑顔を見せるハースの小松礼雄チーム代表、2025年11月9日(日) F1サンパウロGP決勝(インテルラゴス・サーキット)

オコン、パンク対応のミスで入賞逃す

一方、オコンは厳しいレースとなった。決勝前に今季5基目のICE(内燃エンジン)を投入したため、ハードタイヤを履いてピットレーンからスタートするも、バーチャル・セーフティーカー(VSC)導入中の8周目にスローパンクチャーに見舞われた。

だが、チームは即座にピットインを指示せず、VSC終了後にタイヤがパンク。対応が遅れたことが結果を左右した。オコンは最終盤にポイント圏内目前まで迫ったが、惜しくも10位から0.7秒差の12位でフィニッシュした。

「序盤のパンクがなければ、今日はもっと上位でフィニッシュできたと思う。ツイてないことに、バーチャル・セーフティカーが終わってレースが再開した直後にパンクしたんだ」とオコンは悔しさを滲ませる。

「終盤はポイント争いに加わって良い感じだったけど、残念ながら入賞するにはあと数周足りなかった。それでも改善を感じることはできたし、ペースも良かった。ただ、今日は運が味方してくれなかった」

小松代表は、オコンのパンク対応に際してチーム側にミスがあった認めた。

「VSC中にスローパンクチャーに見舞われた際、オペレーションエラーがありました。もっと早くピットインさせるべきでした」

「残念ながら12位フィニッシュになりましたが、あのペースなら7位もあり得たと思います。チームにとっては厳しい教訓になりました」

ドライバーズパレードに向け談笑するハースのオリバー・ベアマンとエステバン・オコン(ハース)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2025年11月9日(日) F1サンパウロGP決勝(インテルラゴス・サーキット)Courtesy Of Haas

ドライバーズパレードに向け談笑するハースのオリバー・ベアマンとエステバン・オコン(ハース)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2025年11月9日(日) F1サンパウロGP決勝(インテルラゴス・サーキット)

アストンマーチンに2点差、逆転射程圏内

それでも、ハースはシーズン終盤に向けて明らかに上り調子だ。小松代表は「オースティンでのアップデート以降、全体としてクルマの競争力が非常に高いことはポジティブな材料です」と手応えを語る。

ハースは現在、70ポイントを稼いでコンストラクターズ選手権8位につける。7位アストンマーチンとの差はわずか2点。残り3戦、ベアマンの安定感とVF-25の競争力を武器に、逆転の可能性は十分にある。

ブラジルではベアマンとオコンとで明暗が分かれたが、VF-25の競争力の高さは証明された。シーズン最終盤でのハースのさらなる活躍が期待される。

ダミーグリッドに向かうルイス・ハミルトン(フェラーリ)とオリバー・ベアマン(ハース)、2025年11月9日(日) F1サンパウロGP決勝(インテルラゴス・サーキット)Courtesy Of Haas

ダミーグリッドに向かうルイス・ハミルトン(フェラーリ)とオリバー・ベアマン(ハース)、2025年11月9日(日) F1サンパウロGP決勝(インテルラゴス・サーキット)


2025年F1第21戦サンパウロGPでは、ランド・ノリス(マクラーレン)がポール・トゥ・ウインを達成。2位にアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、3位にピットレーンスタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が食い込む結果となった。

ラスベガス市街地コースを舞台とする次戦ラスベガスGPは、11月21日(金)のフリー走行1で幕を開ける。

F1サンパウロGP特集