ポール・リカール・サーキットを走るメルセデスW09、2018年F1フランスGPにて
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メルセデスAMG、待望の改良版エンジン「スペック2」を全6台に投入…信頼性と性能が向上 / F1フランスGP

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メルセデスAMGは、アップグレードされた改良版エンジン「スペック2」をF1フランスGPに投入した事を明らかにした。ウィリアムズ、フォース・インディアを含むメルセデス製パワーユニットを使う全6台が、性能と信頼性の向上が図られた待望の最新版PUを手にした。

元々メルセデスは、前戦カナダGPにアップグレードを持ち込む予定であったが、品質面に課題があるとしてこれを延期。ポール・リカール・サーキットに持ち込まれた新型コンポーネントは、ICE(内燃機関)、ターボチャージャー、MGU-Hの3つとなっている。

テクニカル・ディレクターを務めるジェームス・アリソンは「フランスにアップグレードを投入すべく、PU開発拠点のブリックスワースのチームが懸命の努力を重ねてくれた。新しいパワーユニットでこれからの連戦を戦うのを楽しみにしている」とコメント。その性能に自信を示した。

ルイス・ハミルトンは新型PUのサポートを得て、22日金曜のフランスGP初日セッションでトップタイムを連発。FP2では2番手のダニエル・リカルド(Red Bull)に0.704秒もの大差をつけた。セッションを振り返ったハミルトンは、開発作業に従事したスタッフ全員への感謝の気持ちを口にした。

「全員がエンジン出力を上げてくる明日になるまでは本当のポテンシャルは分からないけど、新しいエンジンはクリーンでフレッシュな感じがするね。ブリックスワークで開発をプッシュしてくれた皆のハードワークに感謝してるよ」

僚友バルテリ・ボッタスは、午前のセッションではハミルトンに次ぐ2番手タイムを記録しながらも、午後のFP2ではラジエーターの水漏れに見舞われ走行時間を大幅にロス。不運な形で週末をスタートさせたものの、新しいエンジンに手応えを得ているようだ。

「新スペックのエンジンは新鮮で感触も良いね。とは言えフルパワーで走ったわけじゃないから、まだまだ発見できることがあるはず。今日は両方のセッションで競争力があったと思うけど、フェラーリは初日にパフォーマンスを隠す傾向があるから、土曜になるまで油断は出来ないね」

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