ルイス・ハミルトン、映画/テレビ制作会社を設立…F1引退後の人生を見据えて
Published:
ルイス・ハミルトン(メルセデス)は、自身のマネージャーであるペニー・ソウが経営するタレント事務所、Copperと共に「ドーン・アポロ・フィルムズ(Dawn Apollo Films)」社を設立。採用活動を開始した。
立ち上げの理由についてハミルトンはDEADLINEとのインタビューの中で「前からずっと映画が好きで、よく見るんだ。逃避行ってやつかな」と説明した。
「世の中には感動的な映画がたくさんあるし、いつかこの分野で何かやりたいってずっと夢見ていたんだ」
「僕が俳優をやるのか?ってよく聞かれるけど、僕はF1ドライバーという幸運な職業に就いているし、僕の夢は演技する事ではなく物語を語る方にあってね」
「制作会社を立ち上げるにはどうしたらいいか?って事を僕のチームと相談し、知識を得るためにロサンゼルスで色んなプロデューサーや映画制作者にあった」
「その中の1人はジェフリー・カッツェンバーグ(ドリームワークスの最高経営責任者)だ」
「目指しているのはインパクトのあるストーリーを作る事で、最終的には映画やストーリーテリングを通じて人々に感動を与えることなんだ」
「新会社の主要な柱は、社会的インパクト、地域社会、社会貢献活動だ。これらは僕にとって本当に重要なことなんだ」
またこれは、引退後の人生を見据えた準備の一環でもあるようだ。
37歳のイギリス人ドライバーは、今はレースを最優先として「フィジカル、メンタル、そして精神的な健康に重点を置いている」としながらも、偉大なアスリートの中には引退後の人生で路頭に迷う者がいる事を「強く意識している」と語る。
「こんな事を言う人達がいたんだ。『辞めた時に全てが崩壊した。他の事について技能やスキルを学ぶ時間もなく、準備ができていなかった。他に情熱が持てるものが何なのか分からず、次にやりたい事についてあまり気を払っていなかったんだ』ってね」
「だから、今の状況には満足しているし、暫くの間はレースを止めるつもりはないけど、止めた時に次の人生にシームレスに移りたいと思ってるんだ」
「完全に集中できる状態で、そしてこれまで(F1)と同じようなレベルでドーン・アポロ・フィルムズでの仕事に進めるようにしておきたいと思ってる」
社名についてハミルトンは、好きな名前であるローマ神話の太陽神「アポロ」に、「新しい始まりを象徴」する「Dawn(夜明け)」を組み合わせたのだと説明した。
ハミルトンは現在、俳優ブラッド・ピットが若手指南役のベテランF1ドライバーを演じるApple TV制作のハリウッドF1映画に、マネージャーのペニー・ソウと共にプロデューサーとして関与している。
監督を務めるのは「オブリビオン」などで知られるジョセフ・コシンスキーで、「トップガン マーベリック」に続き、映画プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーとタッグを組む。
ハミルトンによると現在はまだ、脚本の調整段階とのことで公開日は決まっておらず、自身が出演する予定もないと言う。