4度のF1王者ベッテル「SailGP」に参戦、独チームの共同オーナーとして

ドイツSailGPチームの共同オーナーとなったセバスチャン・ベッテル、2023年copyright F50 League LLC

4度のF1ワールドチャンピオンであるセバスチャン・ベッテルが、国別対抗形式のヨットレース・シリーズ「SailGP(セイルGP)」への参戦が発表されたドイツSailGPチームの共同オーナーに就任した。デュッセルドルフで開催されたSPOBIS 2023で明らかにされた。

35歳の元ドイツ人F1ドライバーは起業家兼投資家のトーマス・リーデルと共に、ドイツSailGPチームの「運営とパフォーマンスに積極的な役割を果たしていく」という。

フルラインナップはまだ確定していないが、2016年のリオと2020年の東京の両オリンピックで銅メダルを獲得したエリック・ハイルの起用と、カヘナ・クンツェがストラテジストとしてチームに加わる事が明らかにされた。

「4シーズン目を迎えたSailGPにドイツチームが初めて参加する事になった。多くの可能性を感じている」とベッテルは語る。

「セーラーとF1の間には長年に渡って類似性があった。ボートは魅力的で、水上でのスピードは信じられないほど速い。それにレースはエキサイティングだ」

「やる気に満ちた若いセーラー達と一緒に、このプロジェクトに関与する事ができて嬉しい」

「それに、このシリーズは風力を利用するだけじゃなく、スポーツにおける持続可能性の新しいスタンダードを築こうと努力している」

ベッテルはコロナパンデミックによる隔離経験を機に自らの人生観を見直し、環境問題を含めた様々な社会問題について積極的に発言。F1引退後には、ICE(内燃エンジン)と持続可能燃料によるモータースポーツの将来の可能性を証明すべく、プロジェクト「Race without Trace」を立ち上げた。

ベッテルとタッグを組んだ理由についてリーデルは「テクノロジーとサステナビリティの知識を持つ信頼できるパートナー」であり「勝つ術を心得ている」ためだと説明し、「彼はドイツSailGPチームの共同オーナーというだけでなく、成功に向けたあらゆる取り組みを手助けしてくれる対等なパートナー」だと語った。

時速100kmに迫るスピードを誇る水上最速のボートの一つ、最新鋭の双胴船「F50」を使って世界各国で開催されるSailGPの第4シーズンは6月16~17日の米国シカゴ・ネイビーピアで開幕を迎える。

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