ジャック・ドゥーハン、2026年ハースF1リザーブに就任。F1復帰を見据えた”現実路線”

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ハースF1チームは2月3日、2026年シーズンのリザーブドライバーとしてジャック・ドゥーハンを起用することを発表した。22歳のオーストラリア人ドライバーにとってこの契約は、2027年のF1復帰を見据えた極めて戦略的な選択といえる。

ドゥーハンは2024年末、アルピーヌ育成プログラム出身者として初めて同チームからF1デビューを果たし、2025年のレギュラーシートを掴んだものの、わずか6戦でフランコ・コラピントにシートを奪われ、その後はテスト走行の機会も限定されるなど、厳しい立場に置かれていた。

その後、2026年シーズンを前にアルピーヌとの契約が解除され、KONDO RACINGからスーパーフォーミュラに参戦する可能性が高まっていたが、同チームは1月30日、ルーク・ブラウニングのチームメイトとして笹原右京を起用することを発表した。

契約に至らなかった背景には、マシンの競争力向上を巡る技術面や体制面での見解の相違があったと見られている。

スーパーフォーミュラ参戦と並行してドゥーハンは、F1復帰に向けたより直接的なシナリオも模索していた。ウィリアムズやアウディとも接触を重ねたが、最終的には将来性を重視し、ハースを新天地として選んだようだ。

ドゥーハンにとってハースが魅力的だった最大の理由の一つは、トヨタとの提携によって拡充されたテストプログラムだろう。旧型マシンを用いた大規模なプライベートテストへの参加は、実戦から離れている期間が長い彼にとって、レース感覚を維持し、鋭さを保つ上で欠かせない要素となる。

また、現在のドライバーラインアップも、F1復帰を目指すドゥーハンにとって大きな要因になったと考えられる。オリバー・ベアマンは状況次第でフェラーリに昇格する可能性があり、エステバン・オコンも2026年以降の去就が確定しているわけではない。中期的に空席が生まれる可能性を考えれば、ハースは2027年のレギュラードライバー復帰を狙う上で、最も現実的な選択肢の一つといえる。

ドゥーハンは「TGRハースF1チームに加われて本当にうれしい。F1キャリアを続ける上で理想的な場所だと思う。成長するチャンスをもらえたこと、そしてこのチームと共に2026年の壮大な挑戦に取り組む機会を与えてもらったことに感謝している」とコメントした。

なお、今回の契約により、ハースは平川亮とドゥーハンのリザーブドライバー2人体制を敷くこととなった。両者はともにアルピーヌでリザーブドライバーを務めていたという共通点を持つ。かつての同僚が今度はハースで再び顔をそろえる構図となった。

小松礼雄チーム代表は、「ジャックをチームに迎えられることを、個人的にも非常に楽しみにしています。彼のレースキャリアの実績、そしてF1でリザーブドライバーを務めてきた経験は大きな強みです」と述べ、今後の活躍に期待を寄せた。