MotoGPでマーシャル平手打ち騒動、首位ベッツェッキがチェコGP出場停止→謝罪。映像が捉えた一部始終

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ロードレース世界選手権(MotoGP)でチャンピオンシップをリードするマルコ・ベッツェッキ(アプリリア)が、6月20日(土)に開催された2026年第9戦チェコGPのスプリントレースでの転倒後にマーシャルを「押し、さらに手を出した」したとして、決勝レースでの出場停止処分を受けた。

アプリリアはこの決定を受けて控訴したが、FIM控訴スチュワードはMotoGPスチュワードの決定を支持し、アプリリアの控訴を棄却した。

ベッツェッキは日曜日の決勝レースを4番グリッドからスタートする予定だったが、この裁定により欠場を余儀なくされた。アレックス・マルケス(グレシーニ)も怪我により欠場しているため、レースは全20台で争われる見通しだ。

2022年に続き…カメラが捉えた一部始終

ベッツェッキは5番手を走行していたレース終盤に転倒した。自身のレースが終わったことを悟ったのか、当初はマシンへと急いで戻る様子を見せていなかった。

だが、転倒したマシンを起こそうとしたマーシャルの一人が誤ってスロットルを握ってしまい、エンジンが急回転した。これに気付いたベッツェッキはマシンのもとへ駆け寄ると、右手でマーシャルの左頬を押しのけた。

ベッツェッキはその後も再び、彼の左頬に平手打ちをするような仕草を見せた。

FIMスチュワードは、クラッシュしたマシンを回収しようとしていたマーシャルをベッツェッキが「押し、さらに手を出した」と指摘。「スポーツの利益を損なう行為」に該当するとして、チェコGPでの出場停止処分を科す決定を下した。

ベッツェッキがマーシャルに対する身体的行為で審議の対象となったのは、今回が初めてではない。MotoGPデビューイヤーの2022年バレンシアGPでは、マーシャルをつかんで押したとして1000ユーロの罰金を科されている。

ベッツェッキ謝罪「申し訳なく思う」

ベッツェッキはSNSを通して声明を発表し、謝罪するとともに、決勝日の朝には、自身が手を出したマーシャルのもとを訪れ、直接謝罪した。

「マーシャルに対する僕の行動について、MotoGPコミュニティのすべての人に謝罪したい」

「僕らの安全を守るためにマーシャルの皆がどれほど多くの努力と犠牲を払っているかを理解しているだけに、申し訳なく思っている。このような行為はあってはならず、正当化できる理由などない」

「すべての人々、アプリリア・レーシング、そしてすべてのファンに謝罪する」

当のマーシャルはベッツェッキの行為について、「僕がわざとエンジンを吹かしたと思ったのだと思う。でもあれは完全な事故だった」と振り返り、ベッツェッキが直接謝罪に訪れたことを明かしたうえで、「彼が謝ってくれたことは、僕にとって本当に大きな意味がある。彼の幸運を願っている」と語った。

タイトル争いに大きな痛手

今回の出場停止処分は、タイトルを争うベッツェッキにとって破滅的な結果をもたらす可能性がある。チームメイトのホルヘ・マルティンに対して築いていた20ポイントのリードは、大幅に削られることになりそうだ。

マルティン自身も決勝でダブル・ロングラップ・ペナルティを受ける予定だが、レース欠場処分はベッツェッキにとって、それを補って余りある打撃となり得る。

なお、予選で最高峰クラス参戦27戦目にして初のポールポジションを獲得した小椋藍(トラックハウス)は、スプリントでフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)に次ぐ2位フィニッシュを果たしている。

スプリントレースの表彰台で並ぶ2位の小椋藍(トラックハウス)と優勝したフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)、3位のマルク・マルケス(ドゥカティ)、2026年6月20日(土)MotoGP第9戦チェコGPスプリントレースCourtesy Of MotoGP

スプリントレースの表彰台で並ぶ2位の小椋藍(トラックハウス)と優勝したフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)、3位のマルク・マルケス(ドゥカティ)、2026年6月20日(土)MotoGP第9戦チェコGPスプリントレース