
小松代表「言葉を失うほど…」 結実するハースの数年。ベアマン“終わった”レースで2戦連続の中団最上/F1中国GP決勝
有力勢が相次いで脱落する過酷なサバイバルレースとなった2026年F1第2戦中国GP。波乱の中で存在感を放ったのはハースF1チームだった。オリバー・ベアマンが開幕戦での7位を上回る5位フィニッシュを果たし、中団勢最上位となる「ベスト・オブ・ザ・レスト」を2戦連続で獲得した。
一時は「終わった」レースで掴んだ5位
ベアマンのレースは決して平坦なものではなかった。1周目、目の前でスピンしたアイザック・ハジャー(レッドブル)を回避する際に大きく順位を落とし、一時は12番手まで後退した。
「本当に不運なことにハジャーがスピンした瞬間、僕のレースは終わったと思った」
そう振り返るベアマンだが、11周目に導入されたセーフティーカーが不運な流れを断ち切った。
絶好のタイミングでピットストップを終えると、ハードタイヤでステイアウトしていたピエール・ガスリー(アルピーヌ)らを攻略。その後もフランコ・コラピント(アルピーヌ)との激しいバトルを制し、トップ5に滑り込んだ。
ベアマンは「今日のクルマは本当に速かった。素晴らしいレースだった。これ以上は望めない。この調子でプッシュし続けたい」と大きな手応えをにじませた。
結実した努力…小松「実力で掴んだ結果」
Courtesy Of Haas
笑顔でチームスタッフと握手を交わす小松礼雄(ハースF1チーム代表)、2026年3月15日(日) F1中国GP決勝(上海インターナショナル・サーキット)
チーム代表の小松礼雄はレースを振り返り、「言葉を失いかけるほど素晴らしいパフォーマンス、そしてチームワークでした」と絶賛した。同時に、単なる幸運によるものではないと強調した。
「今回の5位は、間違いなく実力で獲得したものだと心から信じています。一朝一夕に実現できるものではありません」
「これはここ数年にわたる努力の積み重ねの結果です。昨シーズンを通して2台のマシンを並行して開発してきた成果であり、シェイクダウンでの取り組みの結果であり、日々学び続けている成果です」
「常々言っていることですが、とにかくシンプルにやることが大切です。自分たちのレースに集中し、前で何かが起きたときに最大限の結果を得る。今回、まさにそれを実行することができました」
新たなレギュレーション下で安定した強さを見せている背景には、小松代表の下で進められてきた組織改革と、堅実な技術アプローチの成果が見え隠れする。
ダブル入賞を阻んだピットミス
Courtesy Of Haas
グリッド上で担当レースエンジニアのローラ・ミュラーと話すエステバン・オコン(ハース)、2026年3月15日(日) F1中国GP決勝(上海インターナショナル・サーキット)
一方で課題も残った。ハードタイヤで好ペースを刻んでいたエステバン・オコンは一時3番手まで浮上したが、ピット作業のミスで入賞圏外に後退した。
さらに追い上げを図ったターン1でコラピントと接触し、10秒ペナルティを受ける結果となった。
コラピントとの接触についてオコンは「僕のミスだ。距離を見誤ってしまった」と自らの非を認めた。小松代表もピット作業のミスについて「もしあのミスがなければ、エステバンもポイントを獲得していたはずです」と悔しさをにじませた。
First of all very sorry to Franco, I take full responsibility for that one and I’m happy that he managed to score points as he drove a great race. pic.twitter.com/QfBaGCMgQo
— Esteban Ocon (@OconEsteban) March 15, 2026
次戦はいよいよ、小松代表とチームのタイトルスポンサーであるトヨタにとってのホームグランプリ、日本GPだ。組織としての改善が結果として現れ始めている今のハースにとって、鈴鹿での目標は明確だ。
小松代表の視線はすでに鈴鹿でのダブル入賞に向けられている。
「クルマへの理解を深め、このレギュレーションを最大限活用するために、チームが一丸となって日々前進している姿を見ることができて本当に誇らしく思っています」と小松代表は語る。
「必死に取り組んでいる皆に、こうした結果で応えることができて本当に嬉しく思います」
Courtesy Of Haas
上海インターナショナル・サーキットでリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)と並走するエステバン・オコン(ハース)、2026年3月15日(日) F1中国GP決勝