フェルナンド・アロンソの来季F1残留が正式決定「新たな船出、18年はマクラーレンと共にタイトルを目指す」

フェルナンド・アロンソcopyright Mclaren

10月20日(金)、イギリスの名門チーム マクラーレンは、フェルナンド・アロンソが2018年シーズンも同チームに留まる事を正式に発表した。ホンダのF1復帰とともに2015年に古巣マクラーレンに戻ったアロンソは、来季もマクラーレンからF1に参戦、17年目のシーズンで自身3度目のタイトル獲得に挑む。

ホンダとの決別の道を選んだマクラーレンにとって、2度のF1ワールドチャンピオンの延長契約の締結はグループ全体の優先事項となっていた。アロンソは残留の条件としてマクラーレンに対してホンダとのパートナーシップ破棄を要求、チームがそれに従った形と考えられている。

9月までには自身の去就を発表したいと語っていたアロンソだが交渉は難航、遅々として公式なアナウンスは行われなかった。だが、アロンソにとってはマクラーレン以外にF1に残る術はなく、残留は濃厚と見られていた。3度目の選手権制覇を目標に掲げるが、マクラーレンへの残留が決定したことで実現の可能性は遠のいたと言えよう。

アロンソ、F1を断念し三大レース制覇に照準変更?

来季搭載するルノーエンジンは今年2勝を挙げており、メルセデスとフェラーリに次ぐ競争力を備えていると考えられている。だが、資金力にもマシン能力にも劣るマクラーレンが、エンジンを変更して直ぐに優勝争いを繰り広げる確率は高くない。とは言え、アロンソはマシンの潜在的能力を限界以上にまで引き出せる類まれな才能の持ち主であり、チーム首脳陣はそのドライビングテクニックに賭けている。

契約延長に対する関係者のコメント

フェルナンド・アロンソチャンピオンシップに勝てる

マクラーレンとの関係を継続する事ができて最高だよ。いつも心の何処かで僕が留まるべき場所だと感じていたし、自分のホームみたいに感じてるチームなんだ。マクラーレンは、他のF1チームでは経験したことのないような温かさと親しみやすさを備えた素晴らしいチームだし、最高の人員がいる。マクラーレンでレースを続けられてとても嬉しいよ。

重要なのは、マクラーレンには技術リソースと財務基盤が揃ってるって事だ。これによってレースに勝てる場所まで極めて迅速に戻れるだろうし、チャンピオンシップにも勝てるはずだ。ここ数年は簡単なシーズンじゃなかったけど、勝利する方法を忘れたわけじゃない。僕は直ぐにでもそれを達成できると信じてる。

過去3年の間に未来を計画し構築する勢いを得ることができた。新たな船出を楽しみにしてるよ。共に前進していく未来に興奮してるし、それを達成するために僕は既に全力を尽くしてる。

ザク・ブラウンマクラーレンテクノロジーグループ CEO

フェルナンドがマクラーレンに留まってくれ嬉しく思っています。過去3年間、彼は組織全体にとってかけがえのない資産でした。信じられないほどの個性を持ち、現代のF1で最も熟練した才能あるレーシングドライバーの一人です。私たちが共に旅を続ける事は理にかなった決断だと言えます。

彼のコミットメントによってグループ全体の魅力とポテンシャルは更に向上し、重要な飛躍を成し得るだろうという大きな自信を持って2018年シーズンに向かう事ができます。フェルナンドは我々の方向性を完全に理解し賛同しています。

当社の株主はグループ全体に対する野心的な計画を持っており、フォーミュラ1での成功はその戦略の中心的な柱となっています。フェルナンドが我々がF1で再び勝利するために必要なドライバーである事に疑いはありません。

エリック・ブーリエレーシングディレクター

フェルナンド以上に、決勝レースでのリザルトを達成できるドライバーはいません。F1関係者の方々は、私のこの考えに賛同してくれることでしょう。

彼は私に対していつも、彼が愛しているチームはマクラーレンであり、心のなかで残留する意思を持っている事を打ち明けてくれていました。彼は今後もマクラーレンのドライバーとしてレースを続け、勝利に全力を傾けていきます。過去数年間は彼の不満を共有してきましたが、今は競争力のあるマシンを与えるという約束を来シーズン果たせると感じています。

ドライバーラインナップの一貫性を保つことは、チームが勢いを維持するのに極めて重要であり必要不可欠な事です。幸運にも我々は、フェルナンドとストフェルというF1におけるベストドライバー体制で次の新しい章へ歩みを進めていきます。


2018年のマクラーレンは、ホンダからルノーへとエンジンサプライヤーの変更を行い、フェルナンド・アロンソとストフェル・バンドーンのコンビを継続する。アロンソの契約年数については明らかにされていないが、オプション付きの1年契約とみられる。

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